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平成16年第2回定例会(第5号 3月12日)

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  1. 都城市議会 2004-03-12
    平成16年第2回定例会(第5号 3月12日)


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    平成16年第2回定例会(第5号 3月12日)   平成十六年第二回都城市議会定例会議事日程(第五号)                     三月十二日(金曜日)…………・午前十時開議 第 一 一般質問 本日の会議に付した事件 日程 第一 一般質問 出席議員  永 山   透 君   黒 木 優 一 君  西 川 洋 史 君   奥 野 琢 美 君  山 下 博 三 君   森 重 政 名 君  山 田 裕 一 君   本 田 和 夫 君  益 留 道 雄 君   福 留 一 郎 君  蔵 屋   保 君   杉 村 義 秀 君  楡 田   勉 君   龍ノ平 義 博 君  今 村 美 子 君   中之丸 新 郎 君  岩 切 正 一 君   藤 井 八十夫 君  下 山 隆 史 君   徳 留 八 郎 君
     東 口 良 仲 君   児 玉 優 一 君  有 満 忠 信 君   橋之口   明 君  本 郷 貞 雄 君   松 永 義 春 君  内 村 仁 子 君   来 住 一 人 君  植 村 浩 三 君 欠席議員  山 下 和 也 君 説明のための出席者  市長          岩 橋 辰 也 君  助役          柿木原 康 雄 君  収入役         茨 木   健 君  総務部長        三 角 光 洋 君  企画部長        長谷川 慈 弘 君  財務部長        小路口 一 身 君  生活環境部長      西 川 慎一郎 君  健康福祉部長      横 山 成 保 君  産業部長        安 田 良 信 君  土木部長        堀 川   渉 君  水道局長        原 澤 直 昭 君  合併対策事務局長    前 田 四一郎 君  総務課長        松 元 清 光 君  財政課長        岩 崎   透 君  教育委員会委員長    鎌 倉   嵩 君  教育長         北 村 秀 秋 君  教育部長        七牟礼 純 一 君  農業委員会会長     大久保 辰 男 君  選挙管理委員会委員長  江 夏 由宇子 君  監査委員        小 山   繁 君  監査委員        喜 多   正 君 事務局職員出席者  局長          中 間 俊 幸 君  次長          宮 原 弘 安 君  補佐兼総務担当主幹   元 明   晃 君  議事担当副主幹     稲 吉   稔 君  議事担当副主幹     中 島 恵利子 君  議事担当主査      永 盛 譲 治 君  議事担当主査      恒 吉 和 昭 君 ◎=開議 十時〇〇分= ○議 長(福留一郎君) おはようございます。ただいまの出席議員は定足数に達しております。  これより直ちに本日の会議を開きます。  本日の会議は、お手元に配付いたしております議事日程第五号によって進めることにいたします。 ◎日程第一 一般質問 ○議 長(福留一郎君) 日程第一 「一般質問」を昨日に引き続き行います。  まず、永山 透議員の発言を許します。 ○(永山 透君) (登壇)おはようございます。通告に従いまして質問いたします。  日本の農業を取り巻く環境は大変厳しく、全国的に就業人口の高齢化、そして後継者不足と言われ、農家戸数の減少を来しております。しかし、その中にあって創意工夫をして立派に農業を経営しておられる方がいることも事実であります。今後の農業経営は創意工夫と経営努力により、他に負けない独自の農業が必要になってまいります。  さて、都城市の農業においては、南九州の食糧基地と言われながら、農業粗生産額の七八%が畜産関係であり、極めて偏った状況にあります。今後、当市の農業は均衡ある種目別の生産額となることが大変重要であります。また、最近アメリカのBSE発生、東南アジア、中国、日本における鳥インフルエンザの流行、輸入野菜等残留農薬等で食に対する安全・安心が脅かされております。そこで、消費者・生産者一体となった、食材に対する安全・安心・安定した供給が求められております。当市においてもこのことを踏まえ、農業の施策を行うことが必要であるものと思います。  そこで、本年度の歳出予算を見ますと、農林水産業費は三十七億四千三百三十六万六千円と、対前年比を上回る予算編成をしていただきました。担当課に対しまして心より敬意を表したいと思います。  まず、農林水産業予算に対する当局のお考えをお尋ねいたします。  まず、本年度予算の大きな特徴は何か。また、特に重点施策は何か、お尋ねいたします。  二番目に、今後取り組まなければならない課題は何か、お尋ねいたします。  以上で、壇上からの質問を終わります。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) (登壇)おはようございます。それでは、永山議員の御質問にお答えいたしたいと思います。  本年度予算の特徴または重点施策についてお尋ねでございますが、ただいまよりお答えしたいと思います。平成十六年度の農業関係の重点事業について答弁させていただきます。  まず、第一に平成十四年、国において決定された、米政策改革大綱による米づくりの本来あるべき姿の実現を目指すため、都城市、北諸県郡五町で農業者や消費者、実需者の方々から意見を伺いながら、都城・北諸県地域水田農業ビジョンを策定したところでございます。このビジョンに基づき、米政策推進事業を実施し、水田農業が安定的に継続できる体制を構築してまいります。  次に、今年十一月に適用されます家畜排せつ物法の施行に向けまして、環境保全型畜産経営振興事業を引き続き実施してまいります。  また、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づき、人工乾燥材供給体制の確立と価格の安定を図るため、木材乾燥施設等整備特別対策事業を実施してまいります。  そのほか、経営構造対策事業における焼酎用カンショの貯蔵庫の整備。  それから、種雄牛造成によります子牛価格の安定を図る種雄牛造成支援対策事業を実施いたします。  また、基盤整備事業といたしまして中川原及び浮堀地区の県営担い手育成基盤事業に取り組み、優れた地域特性を生かした力強い農業構造と活力ある農村地域の形成を図ってまいります。  次に、課題はどういったものがあるかというお尋ねでございますが、都城市農業の特徴は、温暖な気候に恵まれ、農業産出額は全国第四位と生産規模は大きく、部門別では肉用牛、豚、これについては全国第一位でございます。ブロイラー第二位と、畜産を主軸にカンショ、里芋、ゴボウ、らっきょう等などの土物野菜の産地として発展してきているところでございます。近年はハウスによるキュウリを初めとする果菜類や花き、果樹の導入が進展しつつございます。茶につきましては古くからの産地で、銘柄づくりに取り組んでいるところでございます。  このような地域の特性を生かした農業展開がされている中、さまざまな課題も抱えております。特に農業就業者の高齢化による担い手農家の減少や耕作放棄地の増加が懸念されております。また、牛肉のBSE、鳥のインフルエンザ、食品の偽造表示などの食の安全性や自然と調和した持続可能な農業の展開を今まで以上に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) ありがとうございました。  今、部長の答弁の中で、いろいろと課題をお話しになったわけでございますが、やはり役所としての考え方としましては、特に営農指導といいますか、そういうものを特別にやっていく必要があるんじゃないかと。また今後ともいろんな施策をやっていただくことに期待をいたしまして、次の質問に入りたいと思います。  平成十六年度より水田農業の施策が変わりましたので、米政策について、産業部長にお尋ねいたします。  国においては水田農業政策と米政策の抜本的な見直しを図るため、平成十四年十二月に、将来の水田農業の展望を示した、米政策改革大綱を決定いたしました。「米づくりの本来あるべき姿」の実現を目指し、地域における担い手に対し、水田の利用集積を加速させ、効率的・安定的な農業経営ができるようにすることを決定しております。平成十六年より、米需給調整が新しく始まり、転作面積の配分から、いわゆる減反政策から、米の生産数量の配分に変わりました。  そこで、お尋ねいたします。まず初めに、新たな米政策で具体的にどう変わるのか、お尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、お答えいたします。  新たな米政策で具体的に何が変わるのか。新たな米政策では、大きく変更となったものが三点ほどあると考えております。  まず、第一点でございますが、先ほど永山議員の質問の中にもありましたように、転作面積の配分から、米の生産数量の配分に変わったというところです。ただいま転作の受付を行っているところでございますが、生産者には転作の面積と米の作付面積を併記いたしまして通知を申し上げたところですが、受付の方もスムーズにいっているのではないかというふうに感じております。  第二点目が、全国一律の奨励金単価から、地域で使途、単価を決められるようになったことでございます。この場合には、水田農業ビジョンの策定が前提でございまして、交付金が国から枠配分となりますので交付金単価が変動することになります。  それから、三点目でございますが、地域の担い手の育成、確保、それと土地集積や作業受委託体系の確立を図ることとなります。  以上の三点が具体的に大きく変わった点でございますが、議員も御承知のように平成二十二年度までに米づくりの本来あるべき姿の実現を図ることになっております。つくれば売れる米づくりから、売れる米づくりへの転換を図ったところでございます。生産調整面積の配分から生産数量面積の配分への転換。減反中心の考え方から脱却し、売れる米をどうつくっていくかが、今までの政策と異なっている点であります。米の需給調整を行いつつ、米以外の需要のある作物を水田に作付けし、収益をいかに上げていくかに取り組んでいく必要があろうかというふうに感じております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 今、部長の方で答弁いただいたわけですが、最初に米の生産数量の配分ということでしたが、これは目標の数字がなければ転作できないわけです。具体的にどのようになるのか、お尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それではお答えいたします。  生産数量の配分でございますが、国からの生産目標数量は、各都道府県産米の需給実績をもとに算定した需要見込みを基礎として算定をされております。平成十六年産米は八百五十七万トンと設定されたところです。なお、十六年産米につきましては、新制度への移行ということで平成十五年産米の生産調整の配分実績、各都道府県の転作率の平準化、著しい冷害等に対する配慮を行って算定されているところでございます。国から生産目標数量が各都道府県に配分され、宮崎県は十万八千九百九十トンの割り当てがあり、当市には一万一千百十七トン、市の基準反収、国の統計情報の中で、五年間の平均値でございますが、五百二十三・六キログラムでございます。作付面積に換算をいたしますと二千百二十三・二ヘクタールとなっております。  当市では、国からは生産目標数量が配分されますが、今までの転作のあり方も考え、現場が混乱しないように作付面積、転作面積の併記により、生産者に通知をいたしたところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 今の答弁で推計しますと、大体、今年の転作面積が三八%になると思うんですが、昨年度が四二%ということでしたので多少、耕作できる面積が増えているのかなあというのが実情だと思っております。先ほど、また二番目にお答えになりました点につきまして、転作に対する交付金が国からの枠配分となり、助成金単価が変動するということでしたが、これの概要をお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、助成金の単価が変動するのではないかということでの御質問でございますが、概要について説明させていただきます。  地域水田農業ビジョンに基づく需要に応じた作物の生産や水田農業構造改革をするため、水田農業構造改革交付金、これは産地づくり対策と言われている補助金ですが、交付されます。当市では四億一千四百九十五万三千円が内示されたところでございます。平成十五年度までは国が助成単価を決めて、転作をした分だけ助成金が交付されておりましたが、つまり天井がなかったわけですね。十六年度からは交付額が決まっておりますので、その中で使わなければならないということになろうかと思います。そのために集落座談会での説明会でも、助成単価については単価の変動を考慮して、例えば何万円以内といった表現を使って説明会を開いているところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) ありがとうございます。  続きまして、米政策につきまして、変わってきたわけですが、具体的に各地域でどういうふうにしなければいけないのか。その点につきましてお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長
    産業部長安田良信君) それでは、地域で何をしなければならないかということでございますが、地域では目標面積に対して作付面積が超えても不足しても次年度の作付数量が減額されてきますので、一〇〇%達成になるように調整をする必要がございます。地域で達成するところ、しないところ、こういった地域でばらつきが出てくるかと予想されるんですが、この場合に地域間の調整が必要と考えております。作付数量一〇〇%に過不足がございましても、産地づくり推進交付金に影響が出てきますので、注意する必要があるのかなというふうに感じております。米以外の作物としてはどのような作付けをするか、地域の担い手は、どう確保し育成していくかなど、地域の意見を集約するために座談会等を開催して、今後の方策を練っていく必要があろうかというふうに感じております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) ありがとうございます。  今、目標面積に対し、作付面積が一〇〇%達成するように調整するということでした。前の減反政策でも、もちろん一〇〇%という目標があったわけですが、今回米の生産量は年度によって基準反収より増減、増えたり減ったりするということが予想されるわけですが、そのときの国からのペナルティといいますか、それはどういうふうになっているのか、お尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、お答えいたします。  今、生産量に基づいて変化があった場合にペナルティはあるのかどうかというお尋ねだと思うんですが、作付面積がオーバーすれば過剰米となり、次年度は数量の減額が示されるということになろうかと思います。また、作況指数が現在、全国で仮りに一〇三となった場合、その一〇〇の中の三というのは過剰米となるわけですが、このことに対しましては区分出荷という形がとられます。区分されたものについては、米の下落に対しましては集荷円滑化対策で補てんをしていくことになろうかというふうに思います。過剰米分につきましては翌年の生産数量から減額されてくるということになります。  ただ、地域で作況指数が一〇三で、豊作であったとしても、例えば全国的に作況指数が一〇〇であれば過剰米ということにならなくて、通常どおりにそういうペナルティはないというふうに認識をいたしております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 平成十四年十二月に、国において米政策改革大綱が決定されました。それを踏まえまして都城・北諸県地域水田農業ビジョンが平成十五年十二月に作成されております。このビジョンにつきましてお尋ねしたいと思います。  まず初めに、作物振興の将来の方向は何なのか。その点をお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それではお答えいたします。  まず、売れる米づくりはもちろんでございますが、米以外にも畜産主軸といたしまして飼料作物の振興を行います。また、大豆の振興といたしましては従来、「フクユタカ」という品種をしていたんですが、実需者の方から非常に評判のいい「キヨミドリ」という青大豆がございます。こういったものも推進していきたいと。野菜といたしましては、里芋、キュウリ等のそういった生産の拡大を図り、産地づくり対策団地化加算をこれに設けたところでございます。消費者が求める産地づくりを今後も推進してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 続きまして、先ほど部長の方の答弁でもあったんですが、担い手の育成、それから確保は今後どのようにされるおつもりなのか。その点につきましてお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それではお答えいたします。  認定農業者を中心にいたしまして個別経営体の育成も必要であろうと。また、地域に現在ございます受委託部会ですね、こういった組織を中心に集落型経営体を育成していくことも必要であろうというふうに考えます。地域によっては個別経営体と、その集落全体で土地利用調整の連携を図りながら、集落型経営体というのがございますが、将来的にはこういったものを集落型の法人として位置づけて、こういう水田の高度利用とコスト低減に努めて経営が行えるような組織づくりも必要かなというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) ちょっと私、わからない点があるんですが、担い手と、それから認定農家とか、よく言われるんですが、その認定農家の選定基準はどうなっているのか。それと今現在、農家戸数はどのくらいあるのか。そしてまた担い手との違いは何なのか、その点をお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それではお答えいたします。  認定農家の選定基準でございますが、当市では平成六年三月に、農業経営基盤強化促進に関する基本的な構想を策定いたしておりますが、それに基づきまして認定農業者制度をスタートさせたところでございます。この制度では、農業者がみずから作成する五年後の経営目標の農業経営改善計画を基本構想に照らして審査させていただきます。その達成可能と認定された方を認定農業者といたしておるところでございます。  御質問の選定基準でございますが、本市の構想では年間農業所得おおむね八百万円、労働時間二千時間の計画達成を認定判断基準といたしまして、五年ごとに更新をしながら再認定を行う制度でございます。また、認定農家数は平成十六年度までに四百七十五経営体を育成する目標値を掲げておりますが、現段階で四百七十四の経営体を認定しているところでございます。  担い手との違いはどうかということでございますが、水田農業ビジョンでいう担い手とは、集落での話し合いで、その将来の担い手となり得る人でありまして、担い手は認定農業者はもちろんのこと、認定農業者でなくても、土地を借りて農業をばりばりやっている方、兼業農家であっても、土地を借りて農業をしている方など、集落の話し合いで合意に基づいてなり得る方であります。また、集落営農集団等集落営農組織でもかまいません。平成十五年度に担い手の明確化、十六年度からは支援施策が開始されることになりますが、担い手は水田農業ビジョンの担い手に位置づけられていないと支援策が受けられないということもございまして、担い手リストに記載されないと担い手農家として認定されないと。そういうところがございまして、十六年度から、この支援施策が開始されることになります。担い手は水田農業ビジョンの担い手に位置づけられていないと支援策が受けられませんので、毎年そういった認定されるリストを見直していくような形になろうかというふうに感じております。一応、そういうことで考えております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) いろいろとやっていくわけですが、その中で、今度は土地の問題が入ってくると思うんですが、その土地利用の形態といいますか、そういうのはどういうふうになっているのかですね。その点をお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、土地利用の形態はどうなのかというお尋ねでございますが、条件のよい平場地域においては水利用を考えた団地化、土地利用調整によるブロックローテーションなどの効率的な取り組みを推進してまいります。作業効率、生産性及び品質向上に努めた土地利用型作物の生産を推進してまいりたいというふうに考えております。それから山間地域では平場地域からすると条件が不利な面も結構多うございますので、水田の持つ多面的機能や環境保全を重視した、例えば菜の花であったり、ヒマワリであったり、そういった景観作物等を推進していくことも必要であろうというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 都城・北諸県地域水田農業ビジョンの中で、水田農業ビジョンというのがうたわれておりますが、その実現の具体的な手段はどうするのかですね。その点を少し教えていただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) 実現のために具体的な手段はどうかということでございますが、地域につきましては、だれが見ても信頼されるリーダーというのが必要でございます。水田農業ビジョンの実現のために地域の話し合いに積極的に参加していただきまして、生産者との意思疎通を行い、五年、十年先を展望しながら、また農業委員の方々が主体となって土地利用の調整、機能を発揮させてもらって、行政、農協、生産者あたりが一体となって水田農業ビジョン実現に取り組んでまいる所存でございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) それでは、最後の質問になりますが、国の施策の中で三年ごとに見直しということになっているようでございますが、水田農業の将来の展望と申しますか、それはどのように考えるのか。例えば、多分十六、十七、十八の三年、十九、二十、二十一の三年というような間隔になろうかと思いますが、その将来の展望をどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それではお答えいたします。  基本的には今回、改革大綱で新たに米政策が変わるということもございまして、十六年度から十八年度までが第一期ではなかろうかというふうに考えているところですが、この三年間が一応検証の期間ということになろうかと思います。三年間の見直しの段階で、全国の進み具合、こういったものが公表されるようになっておりまして、次の方向性が、これを見た上で打ち出されてくるものと考えておるところです。  それから、二十二年度以降につきましては、今のところ国も何も示しておりませんので、検証後の段階で次期対策は次々と打ち出されて、二十二年度までいかれるんじゃないかなというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) ありがとうございました。  今、部長のお答えで、この三年間で今の転作政策をやっていくというようなお答えだったと思うんですが、多分、将来的には国は転作をやめていくんじゃないかなというような方向に進んでいくんじゃないかという気がいたしております。しかし、都城市の農業もやはり、それだけでは生きていけないということは十分理解しておりますので、今後とも担い手育成とか、集落営農とか、それから営農指導ですね、そういう面を特に力を入れて農業政策を今後ともやっていただきたいというふうに考えております。農政につきましては、以上で質問を終わります。  なお、通告に食の安全ということで、私は鳥インフルエンザのことをお話しするつもりでございましたが、十五日に私どもの益留議員が質問するということになっておりますので、その点は省かせていただきたいと思います。  続きまして、二問目に入ります。  総合文化ホール建設に当たり、今回、管理運営計画が提示されました。この計画について、順次質問させていただきます。  私は平成十五年三月議会におきまして、総合文化ホール建設に関する質問をさせていただきました。そのとき、企画部長の御答弁は、大部分の答弁が、管理運営計画の中で検討していきますということでございました。今回、その管理運営計画が提示されましたので、再度疑問点につきまして質問をさせていただきたいと思います。なお、時間に制約がありますので簡潔に御答弁をお願いいたしたいと思います。  まず第一番目に、駐車場の確保という問題でございますが、総合文化ホールの周りに駐車場をつくるということでございますので、その確保はどのように現在なっているのかお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 永山議員の、総合文化ホールの駐車場に関する御質問にお答えしたいと思います。  私ども、分散型駐車場ということで取り組みをいたしておりまして、これまで鋭意駐車場の確保について努力をいたしているところでございまして、先日の一日の全員協議会の席でも御説明申し上げましたけれども、総合文化ホールに付帯しております関係駐車場六十五台を含む二百四十九台、それから神柱公園内に約百台、それから都城駅前に百五十五台、合わせて五百四台の駐車場を確保いたしているところであります。また、公共施設の駐車場百三十七台、駅前の民間施設の駐車場を九十台、合計七百台の駐車場の確保のめどがついているところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 済みません、もうちょっと確認したいんですが、その五百四台の駐車場の件につきまして、全協におきます総合文化ホールの管理運営計画の中で示されました駐車場は、第一駐車場が百八十四台、確認しますのでよろしいですかね。それから、第二駐車場が百五十五台、合計三百三十九台ですね。それと関係駐車場が六十五台、関係者駐車場ですね。それと臨時駐車場といたしまして神柱公園が百台、それから、その他が二百二十七台、合計三百二十七台、合わせまして六百六十六台ということで全協のときの資料で拾い出したんですが、そのほかに約三十四台ですかね、数は大したことないんですが、その点はどのようになっていますかね。お聞きしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) こちらの資料をお持ちですかね。この中で、百八十四台、先ほど説明しました関係駐車場六十五台を含む二百四十九台が実は第一駐車場。隣接する、ここの百八十四台と、それから関係者駐車場が六十五台で二百四十九台。それからJRの都城駅の部分が百五十五台、これは第二駐車場という形でとらえています。それと神柱公園が百台、その他ということで九十台が民間、それから公共施設の分が百三十七台というので二百二十七台。おおよそ七百台ということでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 今、部長の答弁で、おおよそ七百台ということでしたが、その中に民間駐車場、要するにその他ということですが、その分に対する状況をお尋ねいたしたいと思います。  今、二カ所ということでしたが、個別の台数は九十台と百三十七台でしたので、場所は、どちらかということをお尋ねしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 公共施設につきましては、これは一応、県の駐車場がございますので、そのあたりの借用、それから民間につきましては駅前のパチンコ店といいますか、この部分でございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 百三十七台が多分、県営駐車場だと思うんですが、県営駐車場は現在、昼間は職員の駐車場、また来訪者の駐車場ということになっておろうと思いますが、使えるのが土曜日・日曜日、それと夜間、それに祭日ですね。これだけだと思いますが、そのように認識してよろしいですかね。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 今、議員のおっしゃるとおり、本駐車場につきましては、そういう形で土曜・日曜・祭日・夜、このあたりが使える時間帯だと思っております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) そうなると月曜から金曜日までの昼間は使えないということでございますので、駐車台数が昼間は少なくなりますよね。どのくらい少なくなるのか。この百三十七台だけ少なくなるわけですが、そのほかの約七百台の中で百三十七台ですので、約五百五十台ぐらいしか確保できないということですが、それで十分間に合うというお考えかどうか、お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) いわゆる催し物、これにつきましては市民会館を見てもおわかりのとおり、大体土曜日・日曜日、あるいは祭日、今おっしゃった時間帯が、そういった興行が行われる時間帯でございまして、私どもとしては今、確保している駐車場も最高で七百台ということでとらえておりますので、大ホール、中ホール、一緒に使った状態で、いっぱいいっぱい駐車して七百台必要だろうということで、その確保に努めているところでございますけれども、今、申しましたように土曜・日曜・祭日、夜、この時間帯が興行が多いということで、その部分については何とかなるだろうと思いますし、それからまた、これからそういう民間の駐車場も借用をお願いする形で探していきたいと思っております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) それはそれでいいんですが、今、部長が市民会館も平日は借用が少ないというようなことを言われたんですが、しかし、現実に部長の答弁として、昨年の三月の議会答弁では、総合文化ホールが満杯になったときにということで、要するに一番使われるのは十月・十一月に市民会館は非常に利用が多いと。毎日使っているというような状況だということを言われているんですよね。ということは、総合文化ホールも普通の日も結構使うんだということがなければ、入場者数の確保とか、いろんな問題が出てくると思うんです。  それは後ほど、また質問しますけど、その前に、タイガーパチンコの駐車場と先ほどお答えになったんですが、九十台。これは現在契約されているのかどうか、お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 契約はいたしておりません。ただ、貸していただくという了解はいただいておりまして、今後、その契約については運営主体が決まった時点で、運営主体との契約になっていこうかと思います。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 県営の駐車場は多分、契約とかそういうのは将来的には必要だと思うんですけど、民間の駐車場で、要するに普通に考えまして、まだ契約していないということでございますので、将来、タイガーパチンコがどこかに売ってしまえば、その駐車場が確保できなくなるわけですよね。そしてまたパチンコ屋の駐車場ですから、例えば新台の入れかえとか、それから非常に車の台数が多いとかいうことで、今のタイガーパチンコの立体駐車場に入りきらないのは必ず、この駐車場に入れると思うんですよね。そのときの駐車場の確保は果たしてこれでいいんだろうかということをお尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) これからまだ、先ほど言いましたように、あの周辺でかなりの空き地があるわけでございまして、今、把握しているところでは、三十台くらいとめられるところが五、六カ所ございます。こういったところとも、また協議もさせていただきたいなと思っているところでございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) その点はさておきまして、管理運営計画の中で、今、第一駐車場百八十四台という駐車場の中で、イベントをするというイベント広場がありましたですね。約半分ぐらい。例えば、イベントをするときにはその台数は減るわけですが、そのときの駐車場の確保はどうされるお考えか、お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) イベントを行った際に駐車場をどうするかということでございますけれども、先ほども申しますように、目いっぱいのところ七百台確保しているわけでありまして、その範囲内で何とかなるんじゃないかと思っておりますが、それでも足りないという部分がありますので、先ほど申しましたとおり、これからさらに民間の遊休施設についてお願いをしていきたいというふうに考えているところでございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 駐車場の確保と、いろいろと先ほどから、これからという話があるんですが、例えば三十台、四十台の駐車場を六カ所も七カ所も確保すれば、例えば第一駐車場が満杯になった。それから第二駐車場も満杯になった。そうしたら三十台のところに、例えば駐車に行った。そこも満杯だと。要するに駐車する、行くところが何カ所もあると非常に大変だと思うんですよね、見に来た方は。そうすると、見に来られて、一回そういうことがあれば、もう二度と行かないよということになりはしないかという危惧を私は持っております。これ以上のことは、もう時間もありませんので、それ以上質問しませんが、その点は十分考えて、広い駐車場を確保していただきたいということを要望しておきます。  続きまして、総合文化ホールの管理運営費ですね。要するに市の持ち出し、都城市の持ち出しはどのぐらい考えておられるのか、お尋ねいたします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 管理運営費についてでございますが、総合文化ホールの設計におきましては、雨水の利用、あるいは空調のあり方、あるいは共有空間の多目的利用、こういったもののランニングコストの削減に努めてまいりまして、現時点では光熱水費、点検費等の維持管理費が約二億円というふうに見ておるところでございます。全協では人件費の五千万円を維持管理費に含めて説明しましたけれども、運営費としまして人件費が五千万円、それから事業費が一億五千万円の二億円ということでございます。
     以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 今、部長の答弁で、要するに維持管理費が二億円ということですので、支出事業費が一億五千万円ですので三億五千万円ということになると思うんですよね。それと、収入としましては入場料収入、利用料、雑収入、それと公的な補助、これを足して、それに足らない分を都城市の補助金ということになろうかと思います。だから、これでちょうど三億五千万円という計算でよろしいわけですね。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 入場料収入等をおおよそ一億円ほど見ておりますので、市の補助金、それと公的補助をできるだけ確保したいということで考えてますが、三億円を切る額になっていくかと思っております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 今、入場料収入等が一億円ということでございましたので、それで公的資金といいますか、それを足して都城市の補助金ということになろうかと思いますが、この金額がどのくらいの予想でということは三億五千万円から一億円引いて二億五千万円ぐらいは市の補助金が必要だということでございますか。お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) ただいま申し上げましたとおり、類似施設との比較をしまして、入場料収入、利用料収入、こういったものが約一億円であると。そして、公的補助をできるだけ取り入れていくということで考えておりまして、今、申し上げました維持管理費二億円と人件費の五千万円、約二億五千万円は市の持ち出しということになるだろうと思います。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) わかりました。ちょっと時間がありませんので続けていきたいと思います。  続きまして、私は昨年の三月議会でもお話ししたんですが、都城市が交流プラザ、それから総合文化ホール、そして市民会館という三つのホールを持つということでございましたが、私は市民会館が、その総合文化ホールができた時点では必要ないんじゃないかということもお尋ねさせていただきました。と言いますのも、総合文化ホール基本構想では、市民会館が、もう使用に耐えられないと。だから、文化ホールをつくるんだと言われております。私なりの解釈をしますと、もう私の家は古くなった。電気系統も悪くなったと。だから、もう家はだめなんだと。すると、そこで嫁さんが、この家は大変古くて、有名な建築家がつくったから、だから、残さんないかんとやと。古い家は修理して、子供たちに住まわそうじゃないかというようなことを言われ、そして大変財政状況が厳しい中で、まだこの市民会館を残すということが、果たして妥当かどうかということをお聞きしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 市民会館を残す、あるいはつぶせといういろいろな意見があることは私どもも十分承知をいたしておりまして、昨年の五月に実は市民アンケートを実施いたしました。その中で、市民会館は建築されて三十七年が経過し、年間十一万人の人が利用されておりました。多くの市民に親しまれていますが、年間維持管理費が約五千万円要していますという前置きをしましてアンケートをとりました。その中で、「現状のまま存続させる」「大規模な改修をして活用を図る」「解体する」という設問をさせていただいたところでございます。それだけの経費がかかるということで、解体を前提とした誘導尋問だという批判もあったわけですけれども、アンケートの結果を見ますと、「解体する」が四七・八%、「存続及び改修する」が五二・二%でございまして、職員のアンケートも、ほぼ同じような結果になっております。したがって、相拮抗する、相半ばする、残すべきだというのと、改修して使うべき、存続させるというのと二つの考え方がここで出てきたと思っております。  したがって、私どもとしては、この市民会館のあり方についてどうするかということについて、今後、市民の方々の意見あるいは専門家の方々の意見を聞きながら、具体的にどうすべきかということを、こういうアンケートの結果等を踏まえて、プロジェクトチームでも組んで調査研究を行うことが必要だと思っております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) それでは、そのほかに利用料金の減免措置につきましてお尋ねいたしたいと思います。  管理運営計画では、特定の団体に対する減免制度は設定しないとありますが、これ額面どおり受け取ってよろしいですね。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 今の計画では、そのような減免措置をしないということで考えているところでございます。 ○議 長(福留一郎君) 永山 透議員。 ○(永山 透君) 市民会館の、先ほど申しました、部長のお答えにもありましたんですが、最終的には、やはり市長の決断というのが必要だというふうに考えております。だから、もちろん十八年の十月ですかね、それまでは市民会館は残さんといかんということは、もちろん私も理解しております。総合文化ホールが軌道にのってうまく運営されるようになるまでは残していくということが確かに必要だろうと思います。  先ほど、アンケートの結果も言われたんですが、文化団体に対する十三年六月のアンケートでは回答率が六〇%、「現状のまま残す」が三五%、「リニューアルして残す」が三三%です。十五年の十月ですかね、このときには先ほど言われましたように回答率が四二%です。「現状のまま残す」が二六%、「リニューアル」が二六%、「解体する」が四八%です。このように多少違ってきていると思います。というのは、設問が市民会館は維持管理に五千万円かかるからどうしましょうかという設問でされていると思いますから、その点だろうと思います。そのように刻々と変わるわけですが、やはり十八年に総合文化ホールができたときには、やはり決断をしないといけないときが来るんじゃないかと思うんですが、その点につきまして市長のお考えをお聞きしたい。それで私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 今、御質問にもありましたように、古くなったから新しくつくるんだという考え方からいけば、当然、新しくできた時点で古いものは要らない、極めて簡単明瞭であります。ただ、問題は残した方がいいという市民の方もいらっしゃる。であれば、そこいらは十分な御理解を得た上で実施をしなければならない。したがって、今ここで、壊すとか残すとかいう結論を出すのは少し早いんじゃないかなあという感じがいたします。十八年までは利用しなきゃならないという状況でございますから、その辺を考えながらやっていくと。もちろん、維持管理費もいるわけでございますから、十分その辺は考えてやっていきたい。したがって、新しくつくるということは、古くなったのは要らないから要らないと、極めて簡単明瞭です。そういう考え方であります。 ○議 長(福留一郎君) 以上で、永山 透議員の発言を終わります。  十分程度休憩いたします。 =休憩 十時五十九分= =開議 十一時 十分= ○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、内村仁子議員の発言を許します。 ○(内村仁子君) (登壇)通告に従い、今議会でも生活に密着した女性の小さな声を届けるために質問してまいります。  宮崎県内各市の平成十六年度一般会計当初予算は、国の三位一体改革による地方交付税の削減で歳入が落ち込み、県内各市とも非常に厳しい減額の予算編成となっております。しかし、我が都城市だけは他市に比べ対前年度突出した八・六%増の五百三億五千五百万円となっております。また、歳入面におきましては、自主財源は十五年度に比べ三%の伸び率となっておりますが、依存財源もまた一二・二%の伸び率となり、その依存財源の中でも、苦しい県財政の中からの県支出金の三一・三%増、国庫支出金八・四%の減、地方交付税二・二%の減の中、市債、いわゆる借金ですが、四八%も伸びております。市債の予算は八十四億七千四百八十万円が組まれております。他市に比較して、なぜこのような冷えきった財政事情の中、このような予算になったのか、財務部長にお尋ねします。  次に、十六年度予算編成についての事業展開についていくつかお尋ねします。  まず、企画部長にお尋ねします。総合文化ホールについて今、永山議員からも出されましたが、いよいよ着工されてまいります。この文化ホールは、現在の市民会館が音響等不備、大道具の搬入が不便、老朽化による危険、修繕費の高騰と雨漏りの修理不能、使い勝手が悪いなどにより、また市民の長年の希望により、文化ホール建設が進められることになったのですが、そのことに間違いないか、再度企画部長にお尋ねします。  二点目に、文化ホールが完成してからの維持管理費として、三月一日の全員協議会で、二億五千万円、事業費一億五千万円、計四億円が毎年必要で、そのうち入場料、使用料、雑収入と文化庁などの公的機関からの助成等を引いた約三億円ぐらいが、毎年毎年都城市からの委託料として補助金として支払われる収支計画が、私どもに図表で示されました。三億円という、この巨費の算定は間違いないのか、念を押してお尋ねします。  三点目に、市民会館の稼働率、利用について、平成十四年度どれだけだったのか、お尋ねをいたします。そして、ただいま市長も申されましたが、この建物、十六年度予算で維持管理費八千三百七十一万五千円が計上されております。すぐ今、決断を出すべきではないという答弁もありましたが、企画部長に、市民会館についての今後の予定をお伺いいたします。  次に、健康福祉部長にお尋ねします。  まず、ウエルネスグリーンヒルの現在実施されております六十五歳以上の方、障害者利用助成制度、家族介護者交流事業など、先日、利用助成制度については全議員に資料をいただきましたが、平成十二年度から十四年度までは、利用券を使っても使わなくても、交付した代金は買い取りとして、市費で九千五百九十六万五千円が支払われております。十五年度は、使っただけの利用料を市費で二千百八十八万九千円支払われております。合計、平成十二年六月から平成十五年三月までの間に、この四年間で一億千七百八十五万四千円もの巨費が支払われております。財政事情の厳しい今日、市費でのウエルネスグリーンヒルへの支払いをどのように考えられるか、お尋ねします。  二点目に、現在実施されておりますがん検診についてお尋ねします。都城市では現在、胃がん、乳がん、大腸がん、子宮がん、そしてあやめ検診の予算として六千五十万七千円が都城北諸市郡医師会への委託料として組まれております。その中で、一番受診料負担の安い乳がんについて、現在は触診と視診だけがなされております。一番早期発見に効果があると言われるマンモグラフィー検査について、導入の検討はされていないかお尋ねします。  次に、産業部長にお尋ねいたします。  今年度も農林業に対し、多くの事業助成が行われる予算となっております。当初、十五年度までの予定で木材乾燥機の導入が県の助成を含んで計画され、木材関係業界では大変喜んでおられます。この事業で乾燥機が今までに何基導入され、また、県の事業は今年度まで延長されておりますが、この事業は継続される見込みがあるのかお尋ねします。  二点目に、農林水産省では、循環型環境を考慮した木質バイオマス事業が展開され、十五年度、十六年度ともに十億円の事業費が現在上げられております。このことをどのようにとらえられておられるか、お尋ねします。  以上で、壇上からの質問を終わり、あとは自席からお尋ねします。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 財務部長。 ○財務部長(小路口一身君) (登壇)それでは、内村議員の、本市の十六年度当初予算が八・六%伸びた原因等について、という御質問にお答えいたします。  まず、都城市の当初予算会計別状況について述べさせていただきますと、今述べられたとおり一般会計が五百三億五千五百万円で、対前年度伸び率が八・六%増となっております。次に、特別会計が三百九十六億二千三百五十一万四千円で、対前年度伸び率が二・九%減となっております。企業会計が三十二億二千九百四十九万一千円で、対前年度伸び率が一・二%減ということです。全会計で九百三十二億八百万五千円で、対前年度伸び率が三・一%の増となっているところでございます。  本市の一般会計当初予算は、国の予算伸び率が〇・四%増、地方財政計画の伸び率が一・八%減に対しまして八・六%の増となっておりますが、これは国の恒久的な減税に伴う税収の補てんとして、平成七年度と八年度に発行した減税補てん債の借換債、これは国によって所得税、住民税にかかわる制度減税が実施された場合に、減収額を埋めるために起債が国によって認められたものでございますが、この借換債の十四億八千九百五十万円を予算措置したものであります。この要因を除いた場合には五・四%の増となっているところでございます。  主な増の要因といたしましては、先ほど述べました減税補てん債の借換債を含んだ地方債元金償還金が約十五億円。それと、総合文化ホール整備事業が三十六億一千九百万円というのが主なものでございます。さらに今年度から新たに創設しました道路維持補修費三億五千万円。昨年度途中から創設いたしまして、かなりの経済効果をもたらしていると言われておりまして、好評の住宅リフォーム促進事業、これが一億円。その他公営住宅建設事業が六億六千六百万円。学校建設事業が十三億一千七百万円等がございまして、一般会計予算総額で八・六%増となったところでございます。  また、特別会計では前年度比二・九%の減となっております。主な減要因といたしましては、祝吉郡元土地区画整理事業の清算業務が完了したことによるものでございます。  それと、市債につきまして八十四億七千四百万円の増額になっているということの質問でございますが、これは今、国の制度で臨時財政対策債と、あと一方、まちづくり総合支援事業債等の減要因はあったところでございますが、先ほど申し述べました減税補てん債の借換債が十五億円。総合文化ホール建設に伴うふるさとづくり事業債が二十四億円増加したということでございます。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) (登壇)それでは、内村議員の質問にお答えしたいと思います。  市民会館等にかかわる質問だったと思いますが、市民会館につきましては御存知のとおり、昭和四十一年に建設されまして、これまでたくさんの方々が御利用をされてこられました。都城地方の文化の拠点として大変大きな役割を果たして、今日に至っておるわけでございます。また、その外観は、もう既に御承知のとおり、都城市のランドマークとして大変定着いたしておりまして、市民の生活の中にも大変深く溶け込んでおりまして、建築学的にもすばらしい建物だというふうに言われております。  ただ、建設当時は大変すばらしい建築物であったわけですけれども、確かに時間が経過するとともに老朽化は進んでいくわけでありまして、文化施設としても、いろんな問題があるということはこれまでも言われております。例えば、荷物の搬入をリフトによっておりますけれども、これにも時間がかかると。大変効率が悪いとか、舞台そでが狭いとか、遮音性能が悪いとか、楽屋・練習室が少ないとか、こういった問題があるわけでありまして、確かに老朽化が進んでいることは否めないものであります。  なお、この文化ホールについて市民の方々の要望があったのかということがありましたけれども、これについては、もう過去からずっと新しい施設の要望はあったわけでありまして、さらにまた、今日、質の高い演目を演ずるための施設の、そういったニーズも高まってきているということが理由だと思います。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(横山成保君) (登壇)それでは、内村議員のウエルネスグリーンヒルに関します分についてお答えいたします。  まず、ウエルネスグリーンヒルへの補助というようなことでございますけれども、ウエルネスグリーンヒルへの直接的な補助はいたしておりません。もろもろの事業は実施いたしておりますけれども、運営に関する直接的な補助はいたしていないところでございます。議員御指摘のとおりでございますが、利用券の交付につきましては、十四年度までは買い取り方式と。ウエルネスグリーンヒルが発行します利用券を市が買い取っておりましたけれども、十五年度からは市の方が利用券を発行いたしまして、その利用券を持ってウエルネスグリーンヒルを利用した場合に、市の方からウエルネスグリーンヒルの方へ使用料を払うというようなことでございます。いわゆる実績払いに変更したところでございます。  それから、がん検診についてお尋ねでございましたが、その中で特に乳がん検診につきまして、マンモグラフィーの導入は検討されたかというようなことでございましたけれども、実は、この乳がん検診につきましては、昭和六十二年の老人保健法に基づきまして、職場で検診を受けられない、あるいは治療中の方を除きまして、三十歳以上の方々を対象に検診をしてまいりました。検査の方法は、議員のおっしゃるとおり視診、あるいは触診の、視触診でございました。しかしながら、この視触診のみでは見落としが多いというようなことでございまして、平成十年、国が法的な義務づけを外しております。と同時に、補助金も廃止になったところでございます。その後は市町村の判断というようなことで、本市では現在まで、視触診のみ実施してまいりました。このマンモグラフィーでございますけれども、導入につきましては医師会なり、あるいは私どもも導入について検討した経緯はございます。しかしながら、国がその指針を示すというのを待っている状況でございます。医師会あたりでは、古くからマンモグラフィーは導入しておりますけれども、その検診につきましては、今のところ検討の段階といったところでございます。  以上でございます。 〔「ちょっと待ってください。今のウエルネスグリーンヒルへの一億千七百五万四千円の支払いをどう考えるかということへの答弁をもらってないんですが……」と呼ぶ者あり〕  失礼いたしました。支払いといいますか、これは市民の健康づくり、あるいは生きがいづくり、介護予防、これに支出するわけでございまして、ウエルネスグリーンヒルへ直接支払うものではございません。市民の健康づくりということで理解をいただきたいというふうに思います。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 教育部長。 ○教育部長(七牟礼純一君) (登壇)内村仁子議員の御質問にお答えいたします。  平成十四年度の市民会館の利用件数と入場者数について申し上げますと、まず、大ホールでは百八十三件で十万六千六百四十七名。次に会議室等でございますが、二百十九件で九千八百四十三名。合計しますと四百二件で十一万六千四百九十名となっております。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) (登壇)それでは、内村議員の御質問にお答えいたします。  まず、循環型社会構築へのバイオマス事業の関連で御質問でございますが、まず一点目といたしまして、木材乾燥機の導入実績についてでございますが、これにつきましては、平成十三年度から十五年度の三カ年間で、木材乾燥施設等整備特別対策事業におきまして四十基の導入の実績を果たしております。  それから、もう一点でございますが、この事業の継続はあるのかないのかという御質問だったかと思うんですが、本年度、国・県に対しまして現事業計画の計画変更をいたしまして、平成十七年度までは実施できる計画となっております。  次に、木質バイオマス事業について、市の考え方ということでお尋ねでございますが、基本的に地球温暖化防止等の大きな目標に対しまして循環型社会に寄与するバイオマス事業につきましては、木質に限らず、今後あらゆる分野で取り組んでいかなければならない課題であろうというふうに認識をいたしておるところでございます。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) まず、財務部長に再度お尋ねしますが、文化ホール事業が一番増えたということと、借換債による増であるということですが、文化ホール関係で三十八億円という大変大きな事業が今回組み込まれております。このために他の事業が何か削減になったとか、家庭でもそうですが、何かをするときは何かを落とさないと、どうにもならない事情もあると思うんですが、そのところで、削減されたもの、検討されたことについて、まず、お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 財務部長。 ○財務部長(小路口一身君) それでは、削減された事業についてということですので、お答えいたします。  まず、最初に、先ほどの私の答弁の中で数字が若干違っておったということでございますので、訂正をさせていただきます。先ほどの、道路維持補修費を新たに計上いたしましたということで説明しましたが、これ三億五千万円と申し上げたそうですが、二億五千万円に訂正をさせていただきたいと思います。  それと、先ほどの御質問の中で、他の都市が削減の予算を計上している中で都城市だけが、というふうにおっしゃったと思いますけど、実際は、宮崎市、都城市、延岡市、それと西都市、えびの市は増額予算となっているところでありますので申し添えたいと思います。  それでは、ただいまの削減する事業について、ということですが、議員も御案内のとおりなんですが、私どもの予算編成におきましては、まず、最初に事業査定というのがございます。これ今回、中期実施計画を策定したわけですが、十六年度から十八年度までの実施計画となったところでございます。この中におきまして当然、まず事業調整、財源調整等を実施して、この年度でどのような事業が終了するのか、新たにどのような事業を実施するのかということで、計画的に財政を把握しながら事業を進めているところでございます。そういう観点で進めておりまして、その影響で今回、十五年度で廃止・見直しした事業がIT講習会事業等、九事業。それに終了といたしました事業が八十四事業。合計で九十三事業ございまして、この総額が約三十九億円ということになります。今回、実施計画を策定しております十六年から十八年につきましては、そういう形で把握しているところでございます。今回分については、終了事業は三十九億円ということです。  以上です。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) ただいま、終了事業が八十四件ということで、廃止が九件。大変苦労をして、いろいろなことはしていらっしゃると思うんですが、終了事業の大きいものが区画整理とか公園事業、それからウエルネス交流プラザの事業が終わったということで、大型プロジェクトが終わった分があって、だいぶん減ったんじゃないかなあと思います。削減をされたことには敬意を表したいと思います。  続きまして、時間がありませんので、企画部長の方へお尋ねいたします。  文化ホール建設について、一問目で維持管理費が三億円ということで、間違いないかということで、永山議員の質問にも関連したところなんですが、これについては答弁をいただかなかったので多分これに間違いないんだろうということで、私どもがもらいました基本計画のこの資料にすべてで四億円がかかるということで、そのうちの入場料収入を一億円見込んで、駐車場使用料とか、そういうものを見込んで、あと公的補助、これは文化庁とか、そういうものの補助があるということでの積算です。私も今回、この文化庁からのいろんな資料を取り寄せてみました。すばらしい、いろんな事業で補助金がたくさんあります。ですが、これがすべてがいつも入るというわけではありませんし、この中ではなかなか、都城市では取り入れられないものも、だいぶんあるんじゃないかということで、この取り寄せた予算の資料を検証したところなんですが。  それと、民間の助成制度ということでポーラ伝統文化振興財団、トヨタ財団、いろいろ挙がっているんですが、こういう収入の公的補助を見込んで、これが少なければ、すべて市の補助金で賄なわれるということの歳入の予定を私どもがいただいております。この中で、文化ホールの維持管理費が四億円ということなんですが、先ほど永山議員から出ました、駐車場の契約は今からするということですが、これに対しての使用料とか、これはまだ今、含まれていなかったんじゃないかなあと思います。それと、ただ、すべてが無料で貸してもらえる、使った人が自分で払うだけというものだけではないと思います。  それと、市民会館の件が出たんですが、市民会館の維持管理費が今年、八千三百七十一万五千円組まれております。この中に修繕料、音響、照明がどうしてもどうにもならないということで、文化ホールができるまでの間の修繕ということだそうですが、今回二千五百万円組まれております。それと、今まで問題にあまりされてなかったんですが、駐車場の使用料が毎年三百七十万四千円、市民会館の西側の駐車料が支払われております。こういうものが、修繕料は入れなくても、やっぱり五千万円というお金はずっと出ていくわけですから、これはやっぱり早い決断で私はしてほしいと思っております。  それに、ウエルネス交流プラザが今度五月にオープンということで、出ているわけですが、もう早速、維持管理運営費ということで、九千二百九十五万円組まれております。このようにして、これから先、この新しい文化ホールを計算に入れましても、五億七千六百六十六万五千円が、まだこれから私、上がるんじゃないかと思います。今これができますと、大・中ホールですから、文化ホールの方は。都城市に四つのホールが存在することになります。そうなりますと近辺、財部町、末吉町、三股町まで行かなくてもいいために、都城市の文化ホールが今度つくられるわけなんですが、この五億七千六百六十六万五千円もの、これが毎年、市費から出ていく予定になるわけですから、ここのところを考えていただきまして、四つのホールが果たして必要なのかどうか、そこのところを企画部長、答えづらいでしょうが、答えていただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 四つのホールが必要なのかということのお尋ねでございます。  まず、今回建設します文化ホールの大ホールと中ホールの違いについて、若干御説明申し上げておきたいと思います。大ホールにつきましては、音楽を主目的にしたホールということでございまして、中ホールが演劇を主とした目的のホールということで使い分けをいたしております。  それから、ウエルネス交流プラザにつきましては、設置条例にありますように市民が集い、楽しみ、交流する活動を促進することにより、にぎわいのある個性豊かな中心市街地を創造するための施設ということでございまして、文化施設とは若干、性格を異にするものでありまして、席数も二百九十三席と、いわゆる小ホールでございます。  こういったホールを使い分けていくといいますか、こういうことを新しいホールができることによって有機的に、あるいは相互に使い分けをしていくということも必要かと考えているところでございます。  以上でございます。
    ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) 今、使い分けということが話されましたが、つくる側は使い分けということでつくられるかもわかりませんが、使う側、市民にとっては、やっぱりホールはホールだと思います。専門的に言いますと違うかもわかりませんが、その維持管理費がこれだけ巨額が要らないんだったら、そこまでは申し上げたくないんですが、私は市民会館は、あの偉大な菊竹先生の財産といいますか、世界的に有名な建物だということですけれども、これは総合文化ホールができたあとは、モニュメントでも総合文化ホールの一角につくって。今まで確かに活躍してきました市民会館というものはですね。都城市のシンボル的な存在でしたけれども、時代の変遷とともに、そしてこのように大変財政状況が厳しくなったら、もうやっぱり、頭の切りかえ、すべてが切りかえていかないといけないと思いますので、そこのところをモニュメントあたりをつくって総合文化ホールの一角に展示する方がいいのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 根幹に触れる問題ですから、私の方からお答えを申し上げます。  先ほど永山議員からも御質問が出ましたけれども、本来ですと、古くなったから新しいものをつくるというのであれば、古いものは壊せばいい。極めて単純であります。基本的にはそういう考え方がございます。ただし、当初から私、申し上げておりますように、先ほども内村議員からもおっしゃいましたが、菊竹清訓さんという世界的な建築家が昭和四十一年ごろ、あのような建築物を建てられたということで、フランスのポンピドーにおける世紀末建築展等では高い評価があって、永年保存をするという決定までなされた。模型をですね。ということでありますので、ただ、スクラップ・アンド・ビルドでいいのかなという疑問を私は持っておりました。御指摘のように、一方では経常的に五千万円程度の支出を必要とするということになると思います。したがって、その兼ね合いでありまして、そのコストが非常にかかるということであれば、これはもう存続できない。そういうことになります。  今、御指摘のように、模型をつくったらどうかという御提案もあるようであります。いろいろな御提案がございます。したがって、廃止するか、存続するか、存続すれば一体どう使うのか。以前、山田議員の御提案の中では、若い人たちに使用させて独特な使い方、そういうことをやったらどうかという御提案もありました。また、市民会館近辺にいらっしゃる方々からすれば、やはり市の一つのモニュメントという考え方がありますから、やはり、これに対する一つの思い入れもございます。したがって、簡単に壊すことに賛成できない方もいらっしゃる。  私は、しかし、最終的には市民の考え方、特に議会の皆さんがどう考えていらっしゃるか。そのことによって最終的判断をすべきだと、このように思います。もちろん、廃止を含めてであります。ただ、その場合に、あと三年間は利用しなければならないわけでありますから、その答えを今、出さなきゃならないかというと、それはちょっと早すぎるのではないかと。あと三年間の中で、使うのか使わないのか、使わなければ壊せばいい、壊した後は、それではどうするのか。いろいろな問題が出てまいります。  したがって、若干のそうした余裕がございますから、それらを十分市民の御意見や専門家の御意見やら入れた上で、最終判断をしたらどうであろうかと、このように考えておるわけであります。絶対残すという考え方も持っておりません。その辺は議会の皆さん方の御意思も十分尊重しなければいけない。このように思っております。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) 時間がありませんので、あとを急ぎますが、企画部長に今年度予算の中のことで一つ、お尋ねします。  男女共同参画の予算が、今年新しく条例化したことにより五百六十六万五千円計上されております。この中で、男女共同参画社会づくり条例に沿った審議会と基本計画策定研修を進めることについて、今後、研修をどのような形で進められるのかということと、これに対しての指導者が今まで、たもつゆかりさんでありました。平成八年ぐらいから、私もこの方の講演を聞きながら、すばらしい女性だと思っておりました。  しかし、今回、条例で、先導してつくられた条例でありますが、たもつさんに平成八年から平成十五年度までにいくら支払われたか。報酬・賃金すべて、日当も入ると思いますが、部長に前もってこの数字は調べておいとってもらうようにお願いしておりましたので、多分調べておいてもらっていると思いますが、お答えいただきたいと思います。特に平成十四年には男女共同参画のフォーラムが都城市であったわけですが、このときに、だいぶん大きい支払いがなされたと聞いておりますが、このことについて、まず、お答えいただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 新年度事業につきましては、条例を定めていただきましたので、これにしたがって、人材育成とか、あるいは各種講座等を開催をしていくことにいたしております。  今、お尋ねいただきました、このたもつ先生の支払いのことでございますけれども、平成十四年度がリーダー養成講座の講師謝礼、講師の旅費、こういったものに四十九万九千三百円支払っております。平成十五年度はリーダー養成講座を含めまして、条例の検討委員会あるいはコーディネーター、講師、こういった形で招聘をいたしておりまして、それに百六十四万九百四十円支払っております。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) ただいま伺いましたように、たもつさんに約二百万円以上、二百何万円以上。これには多分平成十三年度に行われましたみやざき男女共同参画フェスタ2001in都城、このフェスタで、県の事業ですけれども。これが確か六十万円か七十万円ぐらい払われたと当時聞いたんですが、この額なんかはまだ入っていない。これは県の事業でしたから。だけど市役所、都城市がこれはトンネルになっておりましたので、払われているんじゃないかと思われますが、巨額のお金が一人の、これは指導者ですから、これは仕方がないかなと思っております。このように今まで、たもつゆかりさんオンリーでありました。都城市には、地元で男女共同参画の推進に家庭、仕事を守ってこられた、この前も宮日賞を受けられた野崎トミエさんですが、こういうすばらしい方がいらっしゃるんですが、一方的な指導者だけではなく、机上論だけではなくて、実践が伴った人を講師に招いて、今いろいろ勉強していらっしゃいます。担い手農家、そういうことから始められて、そしてJAの女性部にも話をしかけながらすばらしい方がいらっしゃるんですが、こういう方から体験を指導してもらった方がいいのではないかと思いますが、このことを一点と、そして広報都城の発行部数が今、四万三千部出されております。この広報都城の三月号に、十二月議会での男女共同参画の条例のことが掲載されております。これを見まして私はびっくりいたしました。この中では私たち、条例の内容について大変危惧、もう、いろいろ検討したことがあります。この都城市議会であれだけの報道関係が見えて、全国から見えて、全国にも新聞とかいろんなものに出されたわけですが、その討議されたことがほとんどといっていいほど記載されておりません。どちらかといえば条例を可決した、条例にのっとった側の方の分しか掲載されておりません。私たちが大変危惧しました同性愛者を擁護すること、通りすがりの旅行者も税金で擁護すること、そしてそういうことが一切触れられておりません。  また、市からの補助金、貸付金等を受けた事業所への責務、義務、こういう問題視したものが全然触れられておりません。広報都城の発行予算は十六年度三千四百八十四万六千円が計上されております。この予算の中で四万三千部が発行されているわけですが、私は私なりの議会報告で皆さんへずっと、男女共同参画の条例について語りながら、説明しながら、自分の新聞を発行してまいりました。この中で、皆さんが言われることは、「何で、都城市にこんな条例が必要なのか」、「何で、こんな条例をつくいやったんですか」というのがほとんどでした。そういうふうにして、一方的な報道ではなく、正当といいますか、本当の情報を流していただきたいと思いますが、それが広報の基本だと思いますが、この二点について、お尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 企画部長。 ○企画部長(長谷川慈弘君) 個人名をあげて云々というのはいかがかと思いますけれども、確かに本市においても男女共同参画社会づくりを実践されている民間のすばらしい方もたくさんいらっしゃるわけであります。当然、こういった方々の活用も図っていくべきだと思っております。なお、私どもとしては行政事情にも通じており、そして専門家として学術的に、あるいは系統的に男女共同参画社会づくりについての指導をいただける方ということで、実は、たもつ先生をお願いした経緯がございました。ほかにもたくさんの方がいらっしゃるわけでありまして、できるだけたくさんの方々の活用も図っていきたいというふうに考えています。  それから、広報都城に関してでございますが、今、手元にちょっと持っておりませんので、あれですけれども。限られた紙面の中で、この男女共同参画社会づくりを広報していくわけでありまして、いろんな問題は提起されました。確かに提起されましたけれども、この限られた紙面の中で、男女共同参画社会づくりが目指す基本理念を中心に、そういう形で掲載したわけでありまして、これからも基本計画を策定し、より啓発を図っていくことが大事かと思います。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) 広報誌の紙面のことだけで、ちょっとですね、広報誌の基本については触れられませんでしたが、多分、おわかりになっていらっしゃると思いますので。  次、ウエルネスグリーンヒルの利用について、健康福祉部長に再度お尋ねいたします。  今、今年の新年度予算が計上されている中で、ウエルネスグリーンヒルを利用する事業が、この前の説明会でもなされました。まず、六十五歳以上の高齢者に二千二百三十四万一千円。家族介護者交流事業に百五十五万三千円。要支援、自立認定者への支援ということで二百四十一万円。高齢者の生きがいと健康づくり、ひとり暮らしの孤立解消、五百十七万四千円。障害者への利用助成事業、三百八十二万一千円。みやこのじょう健康づくり計画21推進事業二千二百九十三万八千円。ウエルネスグリーンヒル維持管理費、二千九百十九万六千円。合計八千七百四十三万三千円が、私が見たところではウエルネスグリーンヒル利用ということで、まだほかにもあるかもわかりませんが、私がこう見たところでは、この金額が計上されております。  この中にあって今、一問目の方で健康福祉部長は、ウエルネスグリーンヒルへの補助はしていない。健康づくり、介護予防のための事業であり、市費を支払っていないという答弁だったんですが、実際、だけど市費がウエルネスグリーンヒルへ支出されております。これはウエルネスグリーンヒルの赤字の補てんに、私はあの施設は大変な市の、何といいますか、負的なものになっているんじゃないかと思います。  それで、この中でウエルネスグリーンヒルでなくてもいいものがあるんじゃないかと思うんですが、現に市内にある温泉五カ所、私が見たところで五カ所ぐらい。五、六カ所ですね、あるんですが、ここへの半額助成をしてもらった方がまだ、いいという高齢者の方が結構いらっしゃるんですよ。ウエルネスグリーンヒルは遠くて行けない、車がないと行けない、バスが迎えにくるのは十四人以上でないと来ない。私たちは行けないという方が非常におられる中で、利用料金が増えているということですね。これは実際、もらって行くべき人が行かなくて、それをほかの人が使っているんじゃないかということが考えられます。実際、ほかの人が行っていらっしゃいます。せっかくのこういう健康増進、介護予防ということでつくられた予算なんですが、これをどのように把握していらっしゃるか。  それと、この市民の要望の強い、市内にある温泉への半額助成をした方がまだ、いいということ。これは市民の経済効果も結構あると思うんですよ。温泉も潤うということで。そのことについて答弁をお願いいたします。 ○議 長(福留一郎君) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(横山成保君) それではお答えいたします。  まず、この予算がウエルネスグリーンヒルへの赤字の解消対策ではないかというような御指摘でございますけれども、私どもは決してそのようには思っておりません。先ほど申し上げましたように、やはり、あの施設は市民の健康を増進するという施設でございます。あくまでも健康増進施設ということでございますので、そのために必要な経費を組ましていただきましたと、そういうことでございます。  ただし、議員御指摘の修繕料、二千九百万円ほど組んでおりますけれども、これは小規模な修繕につきましては、ウエルネスグリーンヒル側でやっておりますけれども、大規模なものについては市の方でやっております。  それから、遠くて不便だというようなことでございます。そのために近場のそういう類似する施設での補助をする考えはないかというようなことでございますけれども、やはり、せっかくの健康増進施設でございますので、そこを利用した形での事業を展開していきたいというふうに思います。  それから、利用券を交付しているわけですけれども、これが該当者以外の方が利用しているのではないかと。それを把握しているかというようなことでございますけれども、私どもはそのような事実は把握しておりません。しかしながら、こういうことは考えられます。  障害者といいますのは、議員御承知のとおりでございますが、外見から判断がつかない、例えば内部障害でありますとか、平衡感覚障害でありますとかいう方々につきましては、外から見ただけでは判断がつきかねます。したがいまして、そういう方々が利用なさっているところを健常者が利用なさっているというふうに、ひょっとしたら、判断なさったのかなあというふうには思っております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) ほかの人が使っているとは思わないということでしたが、実際、いらっしゃるんですよ。「あんたたちは、この券を使いとらんとね、もろっせえ。もう次は、あんたにはくいやらんとやよ」という言葉が出ているんですね。それで、ほかの人のを別の人が持って行って使っていらっしゃるという実態があるわけですから、実際、私がそういう言葉を聞いておりますので。最初、これが始まったときは七十歳以上だったんですが、これが今、六十五歳になっているということでですね。六十五歳の方が、そんなに温泉をあそこを使われなくても元気だと思うんですよ。  そして、十四年度までは買い取りだったために一人六枚でした。しかし、十五年度は今度は十二枚出されております。これが倍増しているところもやっぱりこれから先、この財政事情が厳しいわけですから。そしてウエルネスグリーンヒルは健康増進施設ということですけれども、行く人はほとんど温泉という気分で行ってらっしゃるわけですから、何とかここを半額助成をこれから先考えてほしいと思います。これはまだ、これからのことですから、それを考慮して、都城市民みんなが平等にこの券が使え、健康であるということを私は要望をしておきます。  次、時間がありませんので、マンモグラフィーの件について。乳がん検診のこのマンモグラフィーですが、県内八市ですが、私はすべて電話をかけて聞いてみました。日向市が既にもう始めております。小林市も十六年度から予算をとっております。えびの市も十六年度から何とかしたい、補正でもとりたいということですが、国の方からはまだ強制といいますか、まだおりてきていないので、まだこれからとりたいということです。  そして都城市も既にJAが、宮崎市にあります病院の集団検診でマンモグラフィーを取り入れております。これから先、治療よりも予防が大事だと思いますので、このマンモグラフィーは、ぜひ検査対象にしていただいて、そして日向市のように、宮崎市の病院からその集団検診で来たもので受けても助成をしているということですから、これはちょっと枠を広げて、女性の健康管理のために、子孫繁栄のために、ぜひ、この事業は取り入れていただきたいと思います。  以上で要望になりますが、このウエルネスグリーンヒルへの使用状況について、十六年度予算組んでありますけれども、まだまだ、これから使う分ですから、ぜひとも、そこを考慮願いたいと思います。  次、産業部に入りまして、今、乾燥機が四十基入っているということですが、このことについては林業関係者は大変喜んで、乾燥機が入ったために付加価値がついて、私はこの前見せていただきました。すごい乾燥機が、もう、こんな大きいすばらしいものだとは思いませんでした。おかげで、乾燥機が入ったために京都、東京へ、すばらしい材木が出されております。このようにして林業を支援することを活性化することで、山を育てることになり、山を育てるということはまた、海を育てるということになりまして、地球環境を守ることにつながる。そして一番大きなものは、こういう木材関係、林業関係が活性化しますと雇用を生むということを入れていただきまして、これからも事業展開をしてほしいと思います。これが本当のウエルネス、自然が元気の分に入ると思います。それで十六年度以降、まだ業界からの乾燥機導入の希望があるのではないかと思いますが、今、十七年度まで延長したいということでしたけれども、現在、希望が出されている業者の方がどれくらいいらっしゃるのかということと、この乾燥機に今、ボイラーに重油と木質利用がなされておりますが、こちらはどちらが多いかをお尋ねします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、お答えを申し上げます。  まず、導入要望はどうかということでございますが、これにつきましては、先ほども計画変更をしましたということで申し上げたところですが、四事業主体からそういった導入要望がございまして、十六年度十七基、十七年度三基ということで、要望にこたえるべく今年度計画変更の手続きを行ったところでございます。  それから、もう一つの質問でございます、乾燥機の乾燥するためのボイラーの状況でございますが、基本的には四十基のうちに木くずボイラーが五基導入されておりまして、その木くずボイラーで、これは昼間は木くずボイラーを使いまして、夜間は重油ボイラーを使う併用型になるわけですが、この四十基のうち十三基がこの木くずボイラーで利用されているという状況でございます。だから、全体的には四十基のうち十三基が木くずボイラー、あと二十七基が重油ボイラーという形になろうかと思います。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。 ○(内村仁子君) 今後、国が重要視している木質バイオマスの点から、乾燥機ボイラーに今、昼間は木くずボイラー、夜は重油ということで併用になっていらっしゃるようですが、重油はCO2の発生で環境を破壊していくということから、今度、農林水産省でもそういう補助金といいますか、事業が展開されております。こういうことについて、都城の木材業界の方が、今、四事業者ということでしたけれども、これは組合、そしてそういう共同体にしか出せない補助金になっておりますので、この四事業者ということで、たくさんの木材関係の事業主の方が喜んでいかれると思いますので、こういう事業は今後ますます広めていっていただきたいと思います。そのための担当課の皆さんの協力と努力、これには感謝したいと思いますので、今後も期待しております。  時間がないんですが、まとめとしまして、財政の厳しい今日、もっとむだを省いた予算執行を願うものであります。文化ホール建設の予算が増大したのであれば、市民もこれは痛み分けが必要だと思います。家計でも、大きな支出があれば何かを削る。これが収支バランスの原点であります。今、自分たちだけがよければいい、あれもこれもほしい、すべての市民ニーズにこたえるのは、ますます不可能である。多額の市債発行、負の財産の増大はこれからの世代を担う子、孫に大きな負担を強いるものであります。これから先、先細りする年金、増え続けることが懸念される介護保険料、経済的にひしひしと経済圧力を感じる市民の一人として、むだを極力抑えた支出をしてほしいと思っております。ウエルネスグリーンヒルへの助成をもっと考慮され、子供の出産祝い金、子育て支援、教育費等、もっとだれもが納得する事業の執行に配慮を願いたいと思っております。今議会でも、たびたび出されます県の改革、安藤知事の思い切ったスクラップ・アンド・ビルド、県財政の立て直しでありますが、都城市でもぜひ、県のような思い切った行革、意識改革に力を入れてほしいと思っています。住民福祉の観点から、次世代の子・孫へは絶対、負・借金を残さないということを、引き継がないということを、むだを省いた姿勢で取り組みをお願いしたいと思っています。  一市四町の合併が今、盛んに話されております。温泉施設を合併しますと六カ所抱えることになります。その維持管理費、運営費は大変厳しい財政状況が待ち受けています。某新聞に、箱物投資は慎重に。と記載されておりました。きのうの本郷議員の中でも、民間委託をずっと今までも言っていらっしゃいます。この温泉施設は今、都城市でも皆さんが頑張っていらっしゃるわけですから、民間委託、介護保険でも民間委託できるものをどんどん進めていってほしいと願っております。そして何よりも私は、自分のかわいい子や孫にこの借金を引き継がないようにしていくのが、この議員としての私の仕事かなあと思っております。英知と判断、この十六年度予算に対しての執行をよろしくお願いいたしまして、私の今議会での一般質問を終わります。 ○議 長(福留一郎君) 以上で、内村仁子議員の発言を終わります。  午後一時十分まで休憩いたします。 =休憩 十二時十分= =開議 十三時十分= ○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、来住一人議員の発言を許します。 ○(来住一人君) (登壇)通告に基づいて質問をしてまいりたいと思います。  今回の質問では、市長の政治姿勢として、その内容は、一つにイラク戦争及びイラクへの自衛隊の派兵の問題、それから二つ目に憲法改正論議をどのように見ていくのかという問題、三つに北諸四町との合併の問題。この三つを取り上げてまいりましたが、イラク問題と憲法問題は、都城市の事務事業に直接関係するものではありませんけれども、二十一世紀の日本と世界のあるべき姿と深くかかわっておりますし、また陸上自衛隊が駐屯するまちでもあり、さらに今度、新田原基地からも派遣されるということでありますから、市民の皆さんの熱い関心事になっております。さらに年末には市長選挙が控えておりまして、その市長選挙に岩橋市長自身が立候補を表明をされている方でありますから、ですから市長が、このイラク戦争や憲法問題をどうとらえておられるのかを明確にすることは、有権者である市民に対する責任でもあると思いますので、あえてこの場で取り上げることにしたものであります。  まず、イラク戦争と自衛隊派兵の問題を取り上げたいと思います。アメリカ、イギリスが、世界と国連の支持を取り付けないままイラクへの侵略を開始して丸一年を迎えようとしております。戦争開始直前の昨年三月十七日、ブッシュ大統領はイラクに対する最後通告で、我が政府と他の政府が集めた情報によれば、これまで製造された兵器のうちで最も殺傷力の高い兵器の一部をイラク政府が引き続き保有し、隠していることは疑いないと決めつけ、イラク戦争の最大の大義がイラクが大量破壊兵器を保有しているというものであったことは、市長も御承知のとおりであります。小泉政権がアメリカのイラク戦争をいち早く支持した大義も、ここにあったことは間違いありません。  ところが、一年経過しても大量破壊兵器は発見されないどころか、イラクで大量破壊兵器の捜索を続けているアメリカ政府の調査団の前団長デイビット・ケイ氏は、「蓄積されていたはずの生物化学兵器はもともと存在しなかった。我々は、私自身を含め、ほとんどすべて間違っていた。イラクの脅威を証明できる最大の象徴である兵器に関しての推定は、これまでと違うものとなる可能性が高い」とアメリカ議会で証言いたしました。また、国連の調査委員会のブリックス元委員長も、アメリカから大変な干渉を受けたと回想録で述べていることが報道されております。  こうしたことを受けて、当のブッシュ政権は問題をすりかえることに躍起になっております。ここでは問題すりかえの内容については述べません。アメリカ政府の調査団長であった者が生物化学兵器はもともと存在しなかったと証言していることから、アメリカ、イギリスが開始したイラク戦争には正義も大義もなかったということになると思いますけれども、市長の所見を伺いたいと思います。  もう一点伺いますが、御承知のように国連憲章が認める武力行使は、侵略攻撃から自国を防衛するための武力行使と、国連が武力行使を認める決議を行ったときの、この二つだけであります。イラクがアメリカ、イギリスに直接侵略を行ったものでも、もちろん国連が米英に対し武力行使を認めたものでもありません。そうしますと米英のイラク戦争は国連憲章を踏みにじったものだと私は思いますが、市長の所見を伺いたいと思います。問題をわかりやすくするために、他の問題は自席から行いたいと思います。  まずは、以上の二つのことについて所見を述べていただきたいと思います。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) (登壇)来住議員の御質問にお答えいたします。  イラクへの自衛隊の派兵問題について、どのように考えるかという御質問でございました。大変高度な情報と判断を要する問題でありまして、私が明確な御答弁を申し上げるような材料も持っておりません。今、一般的に大量破壊兵器が発見されない。したがって、そういう大義名分がないままイラクへの戦争が始まった。このようなことが盛んに言われておりまして、そのため国際的な論争を巻き起こしているという状態だと思います。私は、このことについてどう思うかと言われましても、なかなかお答えのしようがないわけでありますが、しかし、現実にイラクに自衛隊を派遣しているという状況から考えますと、私たちは、私たちと言うより私は、この自衛隊が派遣されたその任務を遂行するために、事故なく無事遂行してほしい。そう思う気持ちでいっぱいであります。昨日、有満議員の御質問にお答えを申し上げたわけでありますが、それに加えるものは何もございません。私の気持ちはそういうことであります。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 市長の政治姿勢を質問するもんですから、事前に市長と前もって打ち合わせするわけにもいかないもんですから、だから、質問通告の内容を細かくは出せないんですよね。それで、今のは、やっぱり答弁になっていないわけですよ。私は何を聞いたかと言えば、つまり、イラクへの米英軍の戦争はイラクに大量破壊兵器があると。その疑惑があると。それが最大のものだったわけです。しかし、現実にはアメリカ政府の調査団の団長自身が、そのようなものはもともと存在しなかったということを言い出した。そうすると、私が言っているのはイラク戦争の大義、正義というのはなかったのではないかと。これについてどう思いますかとお聞きしたわけですね。  それが一つと、もう一つは、国連憲章について確認したわけです。国連憲章は、武力行使というのを二通りしか認めていないと。つまり、自国が侵略を受けて、その侵略に対する対抗措置として武力行使を使った場合と、それからもう一つは、国連自身が決議して、その決議に基づいて武力行使をしたという、この二つのことしか国連憲章は認めていない。すると、その国連憲章の二つのことから見たときに、米英軍が国連の決議なしにイラクに対して武力行使を行ったことは国連憲章に違反するのではないかと。どう思いますかと、こうお聞きしたわけですね。  それに対する正確な答弁はなかったんですが、前へ進んでいいですか。どうしましょうか。お答えがあれば待たんないかんと思いますけど。ないのかな、ないと困るんですけどね。ないということになれば多分、私のこの考え方をお認めになっていると思うんですよ。やっぱり、自分は違うんだったら発言された方がいいと思います。大事なことなんですよ。やっぱり、非常に大事なことだと思います。だから、やっぱり、私は大義はなかったと、こう見てますから。それからもう一つは、国連憲章に違反しているということを言いたいわけですから。それが違うと言うんだったら違うということを言われた方が私はいいと思います。言われないところをみれば、それをお認めになるのかなと思うわけです。  人類は二度の世界大戦を経て国連を設立をして、そして戦争を違法としてみなすと。いわゆる戦前は戦争そのものを違法としては見ておりませんでしたから、だから、帝国主義勢力が世界を勝手に侵略をしても、それ自身がとがめを受けるということはなかった。しかし、この二つの世界大戦を経て、人類社会というのは戦争そのものを違法として、いわゆる決めて、そして国連がそういう戦争を違法とみなして、今、私が申し上げたように国連憲章において国際的な武力行使は国連の決定によると。それから各国の勝手な武力行動は侵略への自衛反撃以外には認めないと。それから各国の内政には干渉しないなどの項目が国連憲章で定められました。  これは、戦争は違法であるという方針を具体化したものでありまして、戦争を未然に防止する平和の秩序を目指したものであると思います。ところがアメリカの行動は、大量破壊兵器への対抗を名目にして、先制的に軍事攻撃を行って、また、国連とは無関係にアメリカの独断で武力行使を行うことなどが、これがアメリカの特徴です。アメリカの比類ない、他に比較にならないほどの、そういう軍事力をもってすれば、このアメリカ一国で戦闘に勝利することはできますけれども、アメリカ一国だけで平和をつくることはできないと思います。ましてや国連を無視した軍事力のみに依拠した国際秩序は、これはつくれないと思います。そういう点について、まず、市長のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 先ほどの第一問でも御質問がございましたけれども、大量破壊兵器が発見されていない。したがって、大量破壊兵器を持っておるという前提で始めたこの戦争には、その大義がなかったと。そのとおりであれば、まさにそのとおりであります。なおかつ国連憲章についても、これは国連の決議を受けずにやっておるという点で、その点をとらえれば、確かにそれはおかしい、こう思います。いろんな文献とか情報等を見ますと、いろいろな説があるようであります。それらを考えますときに、結局自分の国をどう守るかと。自分の国の国家の存立をどう守っていくかという前提に立って、どの国も、あるいは戦争を批判し、あるいは戦争に加担している。こういう状況があるように私は思います。したがって、我が国の場合には、我が国のあり方、我が国を守るという意味において、どういうやり方が一番望ましいか。このことについては国会でも、また政府においても、いろいろと深い考え方を持って決定をされたものと、こう理解をする以外に私はないのではないかと、このように思っております。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 昨年の三月の十七日に、この議場において、私は一般質問でイラク問題を取り上げました。ちょうどその日に議員提出議案で、「米国のイラク攻撃に反対し平和的解決を求める意見書」というのを全会一致で採択を議会はいたしました。私が一般質問を行ったその日の最後にこの意見書を採択したわけです。そのときの市長の答弁と、きょうはだいぶん違うわけです。一年たつとこんなに違うのかなって思うんです。大事ですから、この意見書は何て書いてあるか、意見書は。  イラクが大量破壊兵器を保有しているという疑いが、米国の先制軍事攻撃を正当化することにはならないこともまた明らかである。国連憲章は、侵略を受けた場合に安全保障理事会が適切な措置をとるまでの間の一時的な自衛のため以外、一切の武力行使を禁じている。主権国家の政権転覆を公然と主張し、圧倒的な武力で威嚇しながら戦争を準備するブッシュ政権の行為は明らかに国連憲章と国際法に反する無法行為である。というように弾劾しているわけです。この時点では、まだ戦争は始まっておりませんでした。二十日だと思いましたから。  このことを、あなたは何て答えているかと。あなたは私の質問で、こう言っているんですよ。「きょう、市議会の中で議員提出議案第二号ということで、米国のイラク攻撃に反対し平和的解決を求める意見書が提案されております。本日の議会で御審議、御決定をいただくものと、このように思いますが、私の考え方もこの意見書で盛られた趣旨と同様でございます」というように、あなたは私の質問に対してお答えになっているんですよ。そうすると今の答弁はだいぶんここからすると、私は変わってきているんじゃないかと思うんですけど、一年前のこの答弁とは違いはないんでしょうか。改めて確認をしておきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 一年前の三月議会における意見書、そしてそのことについての内容の御説明がございましたが、私は市議会の御決定がそのような形で決定されるということについては、私も同じ気持ちである。そのようにお答えをいたしました。情勢の変化があるかということになりますと、今、現に大量破壊兵器はなかった。しかし、なかったけれどもという議論も、今いろいろとなされておる状態があります。したがって、私どもとしては非常に判断がしにくい。現実の問題としては判断がしにくい。現に自衛隊の皆さんはイラクの復興ということに大義をかけて現地に赴いていらっしゃる。そういう状態を考えると、そのことを否定できるかと言われると、私はそれは否定できません。やはり、無事任務を達成して帰ってきてほしい。有満議員の御質問にお答えしたとおりであります。したがって、一年前の私の発言と現在と違うとおっしゃれば、確かにそれはそうだろうと、このように思いますが、あのときの状態では、そうお答えして当然であったと、私はこのように思います。今、一年たった今日においては事情の変化というものもある。そういう点で私の発言はさせていただきました。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 意見が変わっていることを私は問題にしているんじゃないんです。事実を確認するだけのことでありますから、あなた自身がそう思っていらっしゃれば、それで私はいいわけです。ただ、しかし、大事なことは、この意見書は、いわゆる大量破壊兵器を保有しているという疑いがあるからといって、武力行使は認めないという立場を、この意見書はとっているということです。非常に重要だと思います。  そして同時に、私は市長に反アメリカだとか、反米の立場に立ってほしいという気持ちはもともとないんです。私自身も反米だとか、反アメリカの立場には立っておりません。大事なことは、世界平和の秩序、二十一世紀の秩序というのは、それは国連憲章が示している平和の秩序にあると。この立場に立つことが大事だという立場に私は立っているんです。ですから、そのことを強調しておきたいというふうに思います。  イラクへの自衛隊の派兵の問題について今、市長も答弁されましたが、自衛隊のイラクへの派兵はいくつかの点で、私は歴史的な暴挙だと思っています。  まず第一に、イラクにはもともと大量破壊兵器は存在しなかったということになりますと、イラク戦争の大義は根本から問われていることになります。仮に大義があったとしても、日本は海外に派兵することはできないのでありますが、ましてや大義がないということになりますと、なおさらであります。小泉首相自身が、イラクは大量破壊兵器を保有していると、このように断定をして、戦争を支持して、その責任が今、厳しく問われているのに、保有を断定した根拠を示すことは現在、政府はできません。  第二に、人道復興支援だと言いますが、実際は米英軍の安全確保支援活動が重要な柱となっています。人道支援じゃないですよ。間違ったらいけないですよ。人道支援だけじゃないです。アメリカ軍、イギリス軍の安全確保支援活動も重要な柱になってます。これは特措法が認めています。当然のことながら、武装した米兵や軍事物資の輸送なども行うことになります。派遣される自衛隊は連合国要員として刑事、民事、行政のいかなる裁判権からも免除され、占領軍同様の特権を受けることになります。派遣される自衛隊は連合軍司令部の指揮下に入って、占領軍の一員として占領支配の一翼を担うことになります。イラク国民に主権が移譲されていない。占領状態にあるわけですから、戦争は終結していないということになります。そして占領軍の一翼を担うということは、明らかに交戦権を否定した憲法に違反していると思いますけど、この点についても市長の所見を伺っておきたいと思うんです。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 非常に答弁が難しいわけでありますが、素直な気持ちで考えますと、これはもう憲法は戦争を否定しているわけであります。あるいは国連というものの存在も、決議なしには武力行使はできない。そういうことになっておるわけでありますから、それに違反した行為は、それは正しいと言えない。端的に言えば、そういうことだと思います。しかしながら、国益あるいは国の生存をかけるということになりますと、このことに対する判断の仕方がいろいろ違ってくると思います。各国、派兵するところ、派兵しないところ、いろいろございますけれども、それぞれ究極は自分の国をどうするか、どう守るかということに、結論はそこに思い立っての結果を出していらっしゃると思います。我が国においても、そういうふうな日本の国を今後どう守っていくか、独立と平和を守っていくかと、そういう判断のもとに答えを出していらっしゃると。しかも、それは国民を代表する国会の場で、あるいは政府という立場で決められたわけでありまして、私がここでいろいろ申し上げても、それはちょっと意味が通じない。そういうことではないかと思います。率直に言って、戦争の好きなものはだれもいない。平和を愛好しない者はだれもいない。そういうことだと思います。そういう点については、もう異論のないところで、その辺が非常に難しい。平和愛好者であるということについては、私も人後に落ちないつもりでありますが、これは国の政策の判断というものがあるわけでございますから、私どもとしては、私どもが選んだ国会が決定をされた。もちろん、反対はあった。そういう点はありますけれども、そして導き出された結論に対しては、これは我々どもは肯定する立場でないと、国会というものは何のためにあるのかわからない。そういうことではないかと、こう思います。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 私と同じ立場に立ってほしいという思いはないわけで、あなた自身の思いを語ってもらえばいいと思うんです。  きのうの質問に対して、一月二十一日朝日新聞に載せられましたあなたの談話を、談話というんでしょうか、これを読み上げて答弁に代えられました。それで、この朝日新聞に載せられた、これについて、私としては、やっぱり意見を述べておきたい。あなたは何と言っているかといえば、「自衛隊のイラクへの派遣は条件付きで賛成だ」と述べて、「その条件とは何かといえば、それは国連主導だと。国連主導が望ましい」こういうふうに言っておられます。しかし、こう言っているんです、次に。「だからといって国連主導になるのを待って手をこまねいて見ておけばよい、とはならない」こう言われておりますから、そうすると現実には条件じゃなくなってしまいます。国連主導というのが条件だと、こう言いながら、現実には、それを否定される。もともと考えてみれば、その受け取り方によっては、国連主導にならないのは、国連に責任があるかのようにとられてしまいます、この発言では。米英軍が占領している間は国連主導になるはずもないし、またイラク戦争の発端が米英にあるというのが明確にならないと思います。  犠牲になった井ノ上書記官のことについても、あなたは述べておられます。こう言っていらっしゃいます。「井ノ上さんは早くイラクを復興させて平和をもたらしたいとの思いで働いていたのだろうと私は思う。井ノ上さんのその思いを放っておいてよいのか。イラク国民に、日本として何かできないかを考えるべきだ」こういうふうに述べておられる。つまり井ノ上さんのその思いを放っておいてよいのかと。もっとわかりやすく言えば、井ノ上さんの思いを実現するために、自衛隊の派遣が大事なんだということを言っていらっしゃるんじゃないかと思うんですが、多分、そうだと思うんです。それで、井ノ上さんは軍人じゃなくて外交官だったわけです。外交官であった井ノ上さんが自衛隊のイラク派遣を求めていたとは、私は考えられない。しかし、あの人個人で自衛隊を派遣してほしいと思っていらっしゃったかもしれませんけれども、しかし、一般的に彼が軍人ではありませんから、外交官でありますから、外交的な活動を通じて平和を復興しようとかいう立場をとっていらっしゃったのではないかと思うんです。そうすると井ノ上書記官の死に、犠牲に報いることは自衛隊の派遣だということに、短絡的にこれを結び付けられております、あなたの思想は。私は、こういう論理の組み立て方というのは、戦前、中国への侵略を拡大するときに、いわゆる満州は日本の生命線だとか、満蒙の権益を守れとか言って叫ばれて、そして戦争が一途拡大をされていきましたけれども、私はこれとほとんど似ているんじゃないかと思うんです。井ノ上さんの死、犠牲を、それを自衛隊の派兵に、派遣に結びつけると。しかも、それを非常に短絡的に結びつけるという、この論理の組み立て方というのは、非常に私は危険だというふうに思います。  それから、また次にこう言っていらっしゃるんですよね。「イラクの人にも、鉄砲を持った軍隊が来た、ではなく、日本国民の代理として復興の役に立つ訓練を受けた人たちが来た、友情のあかしだと受け取ってほしい」、これも事実と私は違う。意見の相違と言われれば、それだけのことですが、自衛隊は復興じゃないです。明らかに占領軍の一員として現実には活動をするわけでありまして、それから、もう一つ言っておきますと、最後にこう結ばれておられます。「隊員の命に万一のことがあったらどうするという議論をする人がいる。そういう人に言いたいのは、一人の命の重さを言うなら、多くの死亡者を出している国内の交通事故を減らす取り組みに対し、もっと声を上げるべきではないか」こういうふうに話しておられます。確かに交通事故で死亡しても、また仮に、起こってほしくないですけれども、イラクにおいて自衛隊員がもし殺される、または殺すということが起こり得る。死ぬという、死亡という点では、犠牲になるという点では、また一人の命の重さという点では、私は変わりないと思います。しかし、この論理の組み立て方というのは、戦争で、しかもイラクで亡くなる問題と、国内における交通事故で亡くなる問題とを一緒にして、全く政治性のない例え話だというふうに思います。  私は、一方から見ると、このように人の命というものを例えながら戦争は始められ、そして拡大するものかなと、このように正直言って思いました。私自身、一九四五年生まれでありますから、戦争は全く知らない世代であります。しかし、こういうように戦争で死ぬ問題と交通事故での死という問題を同列視していく。ここには正直言って驚きを感じました。私だけかもしれません。  一月二十一日付の朝日新聞に出されたあなたの談話について私自身、意見を述べましたから、当然、あなたも意見があるかと思いますから、フェアにした方がいいですから、もしあれば、どうぞ述べていただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 市長。
    ○市 長(岩橋辰也君) 大変、綿密な分析をしていただいて御覧いただきまして光栄に存じます。私、極めて単純に表現したつもりでございました。国連主導ということが前提にあったなら、何も問題はないと、こういうことだと思いますが、現実にはそうなっていないということがあります。  また、井ノ上さんの問題は大変、同じ都城市の出身がこういう悲惨な現実に遭遇されたということについては返す返すも残念でありますが、しかし、井ノ上さんが恐らく亡くなるまで、例えばそれは外交官という立場ではあったにしろ、イラクを何とかフセイン政権の専制的な状態から平和な安定した国にしてあげたいと。その気持ちについては私は変わらない、変わらなかったであろうと、このように考えます。  また、イラク国民の世論調査の中では、フセイン政権当時よりも今の方がいいという人が八五%いる。こういう報道も私どもは聞いております。したがって、その実態はつかめないわけでありますけれども、あのころよりも今の方がいい。こういう感じを持っていらっしゃるイラク国民はたくさんいるということはわかります。そういう意味では早くイラクを復興させる、そういう立場で自衛隊がお出でになったと。私はこのように理解をいたします。特に自衛隊派遣というふうなことではなくて、日本国民の代理として復興の役に立つ訓練を受けた人がやってきたんだというふうに受け取ってほしいと。これは私は日本の国民として同じようなお考えを皆さんお持ちではないかと、このように思います。戦争に行ったわけではない。もちろん、おっしゃいますように占領軍の一員として行ったんだと、こういうふうになればまた、それは立場が違います。私はそうではなくてイラク復興の支援に行ったんだと、こういう前提で解釈をいたします。しかるうえに是なりという言い方を申し上げておるわけであります。  なお、人の命ということについて、いろいろな批判があると思いますが、私はいつも命の問題が出るたびに交通事故のことと結び合わせるわけであります。命に変わりはない。どのような死にざまがあるかは、それぞれ違いますけれども、命の大切さということについては変わりはない。であれば、交通事故で一日二十数名亡くなっていらっしゃる。私はせんだってのBSEの問題でも痛切に思いました。一人の死亡者もいないのに毎日報道では嫌になるほど聞かされました。そのことが風評被害も生みました。しかし人の命というものを真正面からとらえれば、どういう死にざまであろうと、その命の大切さには変わりはない。私はこのように思いましたから、このように書いておるわけであります。  そしてその結びに、隊員の安全に万全を期すべきは当然だと。こういうことで私は結んでおります。決してすべてを肯定して申し上げておるわけでもありません。私は戦争に行った人間の生き残りであります。戦争も体験しております。こんなばかなことはない。そういうことはないように今、平和日本ということであるわけでありまして、このような揺れ動く国際社会の中で日本の独立と安全と平和を守るということがいかに困難か、そのことを私は今、痛切に感じておるところであります。ここに書いております書き方はいろいろ表現はあろうと思いますが、私の気持ちはこういうことで書いたということで御理解をいただきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 自衛隊がイラクに行って、水を浄化して、浄化した水をそのサマワ地域の方々に給水していくと。何かそこだけがよくクローズアップされているわけです。その限りをとると何か人道支援みたいなように思えます。しかしよく見てほしい。航空自衛隊は何をするのか。水じゃないですよ。アメリカ軍を運びますよ。それで、訓練を受けた自衛隊だからこそ活動ができると、これもよく言われます。これも、しかし、どうでしょうか。サマワでフランスのNGOが、サマワの方々の十万人に対して給水活動を行ってます。現に行ってます。そして世界各国のNGOが現在、百十二の団体が現にイラクで活動をされております。ですから、人道復興支援というのは大体、NGOが主であります。迷彩服で身を固めて武器を装備して、そして米軍などを輸送する任務を行う自衛隊、これがその人道支援に日本から来た友人だと見てくれというのは、これをイラク国民に要求するのはどうなんでしょうか。  もう一つ、申し添えておきたいと思うんです。イラクに派遣されている自衛隊員の苦労ぶりがテレビなどでも報道をされます。また、実際、現地に派遣されている自衛隊員が、ぜひ無事で帰ってきてほしいとか、そういう思いを多くの国民が持つのは当然のことだと思います。ここで考えておきたいのは、政治の誤りによって自衛隊員の苦労がつくり出されているのであって、自衛隊員の苦労をもって政治の誤りが免罪されるものではないと、私はそこを強調しておきたい。  例えば、太平洋戦争時の特攻隊員の苦悩や純粋さを、これを強調しても、あの戦争が侵略戦争であったという本質を否定することはできないわけなんです。よく言われますけれども、あの戦争の犠牲があって今日の日本がある。平和があるとよく言われます。私はこれには意見があります。つまり、あの戦争によって犠牲者があったからこそ今日の平和があるとか、広い意味で言えばあると思います。そうした犠牲があって、そういうことをもう二度とさせないと、二度としちゃいかんということで、今日の平和憲法がつくられているという点では間違いないです。  しかし、あの戦争がそうしたことをつくり出しているというふうに、今の平和をつくり出しているというふうに見ると、私は間違うんじゃないかと。一方で言うなら、あの戦争に国賊扱いされて反対した、もちろん共産党員もそうですけれども多くの人がおります。じゃ、そういう人たちはどうかということになります。ですから、強調しておきたいと思うんですけれども、これは意見が違うと言えば、それで結構なんですが、やはり、そういう太平洋戦争時の兵隊などの、特攻隊員などのそういう苦悩や純粋さを、これを強調をすることによって、あの戦争の誤りを免罪することはできないというふうに私は思います。  それで、憲法改正の論議について市長の見解を伺っておきたいというふうに思います。憲法改正の動きが近年非常に活発化してきておることは、もう御承知のとおりです。自民党は来年をめどに党としての改正案をまとめるとしておりますし、また民主党も再来年、二〇〇六年までに改正案をまとめると言っております。  まず、憲法改正の動きをどう評価されているのか、もし、所見があったら、伺っておきたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) その前に、先ほどの御質問の中でございましたが、復興の役に立つ訓練を受けた人たちが来たと、これは友情のあかしだと受け取ってほしいと。このことについて、そんなもんじゃないということではなかったかと思います。私はやはり、これは命令によって自衛隊は動かざるを得ません。そういう立場に立たされておりますから、派遣命令が出れば、これはそれを受けて行かなければならない。そういう立場にありますが、私は戦争に行く、戦争に行っていると思っていらっしゃる自衛隊員はいないと思います。あくまで人道支援、イラクの復興のために我々は行くと、そういう大義を持って行っていらっしゃる。そうだと私はこのように思います。したがって、そういう点について私は自衛隊の皆さん方に心から敬意を表しますとともに、どうぞ無事に任務を終えてお帰りくださいという気持ちでいっぱいであります。  それから、今の憲法の問題でありますが、これは先ほども戦争の犠牲者に対する考え方がありましたけれども、私はやはり戦争で亡くなった犠牲者、これに対して感謝の気持ちを捧げるのは、あなたたちの死亡、死んだことをむだにはさせませんよという誓いが私はあると。あなた方はもう、やむを得ずそういう立場に立たされざるを得なかった。あの時代はまさにそうでありました。したがって、そういう立場にありながら命を失った方々、その気持ちをそんたくしていくのは残された我々であります。したがって、むだ死ににはさせません。そういう気持ちが私はあると、このように思います。  憲法の問題についても、あれほどの犠牲があって、そして平和憲法というものが生まれた。平和憲法は日本の誇るべきものとして今日まで受け継がれてまいりました。そういう中で、国をどう守るかという議論になった場合に、イラク派兵の問題と絡み合うわけでありますけれども、いろいろな矛盾といいますか、自家撞着的なところが出てきた。そのことが改憲論、このようになってきておるんだと、このように考えます。憲法はすばらしい憲法であるということについては、この判断は私は誤っていないと思いますが、その憲法でこれからずっとやっていけるかどうかということになると、これはそれぞれの考え方があるわけでありまして、憲法を変えるという議論は、もうずっと前から日本でもあるわけであります。しかし、この憲法改正ということについては、よほどこれは慎重に考えてもらわないといけないという点では私もそのように思います。これはもう日本だけのことではないわけで、近隣諸国との関係等も念頭に入れながら考えていかなきゃならない。そういう性質のものだと、このように思います。万古不易なものとは言えないかもしれませんけれども、変えるに当たっては、よほどの慎重さと、そして国民の世論の結集というか、そういう中で考えられるべき問題だと、私はこのように思います。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) もう一遍強調しておきます。戦争で亡くなった方々を悼んでいく。それと戦争責任の問題は別なんだということを強調しておきたいというふうに思います。  それで、今日ですね、憲法改正論議の最大の目的、これが憲法第九条を改正することにあることは明白だというふうに思います。具体的には、自衛隊を国軍として認めさせるだけにとどまらないで、結局はアメリカの海外での戦争に自衛隊が公然たる武力行使をもって参加する。そういう態勢をつくり上げるところに憲法改正の最大の目的があると我々は見ています。このことは、国連とは関係なくアメリカが一方的に行う戦争に歯どめなく参戦する道を開くことになります。日本が無法な戦争国家の一員となって、アジアと世界にとって重大な軍事的緊張と危険をつくり出す根源になることは間違いないというふうに思います。  もう一つ、憲法改正論議の中でよく持ち出されるのが、現憲法は当時のアメリカなど占領軍から押しつけられたものだと。したがって、みずからの憲法を持つべきだという意見がよくあります。この議論は、憲法に限ってアメリカに対し自主的な態度をとっているように見えます。つまり、今の憲法はアメリカから押しつけられたものだと。だから、今度は自分たちの憲法を持たんないかんという理論ですが、この理論は憲法問題をとってみれば、アメリカに対して何か独自の立場をとっているように見えます。しかし、違うんです。歴史を振り返れば、この理論はごまかしというのは、もう非常に明白です。現在の新憲法が施行された翌年の一九四八年には、アメリカの国務省と国防総省との間で、日本の再軍備のために日本の憲法を改正しなければならないという問題が検討事項になっていたことが、アメリカの公式文書で明らかになっています。憲法の改正が簡単でないということは、当のアメリカが一番知っておりました。憲法第九条の条文には手をつけないまま再軍備への手だてがとられました。一九五〇年にマッカーサーの命令で警察予備隊が創設され、四年後には自衛隊になりました。こうした解釈改憲路線が最も極端なところに押し進めたのが、近年相次ぐ自衛隊の派兵であります。これらもすべてアメリカの強烈な圧力のもとに行われてきたことは知る人ぞ知っております。アフガン戦争のときには、アメリカは日本に対して何と言ったか。旗を明らかにせよと。どっちに立つのかと。アメリカに立つのか、いわゆるテロの方に立つのかということで責められて、そしてインド洋にイージス艦などを派遣したことは御承知のとおりです。  憲法改正はアメリカに対して自主的な日本をつくるというものであるどころか、憲法までも世界に例のない異常な対アメリカ従属国家の道具にしようというものにほかならないと私は思います。二十一世紀のアジアと世界の動きを大局的に見るなら、憲法第九条は時代の先駆をなすものであると思います。ASEANの平和憲法と呼ばれる東南アジア友好協力条約にも武力行使の放棄が大原則としてうたわれてます。また、二〇〇〇年に開催された国連ミレニアム・フォーラム平和・安全保障軍縮の報告書では、すべての国が、その憲法において日本国憲法第九条に表現されている戦争放棄原則を採択するよう提案が強調をされております。私は二十一世紀こそ憲法九条の理念が世界に生きていく、そういう世紀になるというふうに思います。  きょうは市長との間にイラク戦争の問題や自衛隊の問題、また憲法の問題などについて議論をいたしました。もちろん、すべてが一致したわけでもありません。しかし、非常に私は満足をしてます。やっぱり、こういう問題を含めて、こういう地方議会においても憲法問題や平和の問題などが議論されるということはいいことだというふうに思います。ぜひ、私自身は、もちろん日本共産党の一員でありますけれども、今の平和憲法を守るためにも、また国連憲章を実際に世界の平和の秩序として堅持されて、そうした国連憲章に基づく平和の秩序が世界に広がっていくように、今後も頑張っていきたいということを強調しておきたいと思います。  合併の問題についてでありますが、時間がありませんから、これはもう細かくは議論しませんけれども、市長に確認しておきたい。また提案もしたいと思いますが、先日も同僚議員の方から提案がありました。  法定協で今から具体的に、その新市建設計画などがつくられていく。問題は、市民の皆さんの暮らしの問題、そういう問題が具体的になって、例えば、自分たちの都城市の水道料金はどうなるのかとか、具体的なそういう問題が問題になって、それが決められて、それをやはり、全市民に知らされて当然いくと思います。私はその段階で、実際にいわゆる合併するかしないかという問題は、やはり、私は議会だけで決めていいものかと。やっぱり、今後何十年とか何百年という形で存在していくわけでありますから、そういう意味では、私は広く住民の声というのが反映されてしかるべきではないかと。そういう意味から見て、私は住民投票にかけるなどして、そして住民参加のもとで合併を決めていくことが大事じゃないかと思うんですけれども、この件についての市長の見解をお聞きしておきたいと思います。手短によろしくお願いします。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) 合併の問題でございますけれども、合併しても大変、合併しなければ、なお大変。こういう言い方がよく言われます。私は一面、極めて言い得ておると、このように思います。合併をして、すべてがバラ色の世界になるわけではございません。いろいろと苦労しなきゃならない問題を抱えつつの合併だと。しかし、合併をしなければ、なお大変と。このことまさにそのとおりだと思います。したがって、今、一市四町という形で取り組みを始めておるわけでありますから、市民の皆さん方に情報提供ということは、もう先般も御質問がございましたとおり、なるだけ積極的に住民の皆さんの理解を求めていく努力をしたい。このように思います。  有権者の市民の投票ということになると、これはよほど慎重に考えなければいけないなと、私はこのように思っております。法定協議会の組織そのものも市民の世論の結集できるような形でメンバー構成もできておると思います。民間代表も入る、あるいは議会の皆さんもお入りになるということでございますから、市民の世論をすべてを幅広く吸収するという努力はなされて合併協議会も進める。それぞれの議会においての議決も当然そうであります。市民の一人一人に事細かにお話し申し上げて、正当な理解は得れれば、これは住民投票も好ましいことでありますが、それは極めて現実的には難しい。その辺を考えますと全員で投票することについては、私はやはり慎重に考えるべきだと、このように思います。 ○議 長(福留一郎君) 来住一人議員。 ○(来住一人君) 財政問題について、財務部長に答弁を求める予定をしていましたが、二分しかありませんので申し訳ございません。多分、準備されていたと思います。本当、申し訳ないと思います。  ただ、市長に改めて、最後にこの財政問題についてお聞きしておきたいと思うんです。三位一体の問題で、結局、国庫支出金や、それは税源移譲で新たにつくられました。それぞれ、都城市もそれほどこの問題については影響を受けないみたいですが、ただ、しかし、地方交付税は減らされてきております。これはもう全国的に重要な問題になっているんですけれども、この問題について市長の所見があったら、一分もありませんけれども、お願いします。 ○議 長(福留一郎君) 市長。 ○市 長(岩橋辰也君) なぜ三位一体というかと。一体でなければその実が上がらないからであります。どこかを強調して一方で損する。率直に言って、権限問題だけが議論されて、財源がくっついてきていないことには実現ができません。そういう意味では、三位一体は大変大事だと、このように思います。 ○議 長(福留一郎君) 以上で、来住一人議員の発言を終わります。  十分程度休憩いたします。 =休憩 十四時  十分= =開議 十四時二十五分= ○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、森重政名議員の発言を許します。 ○(森重政名君) (登壇)通告に沿って、都城市観光開発計画について質問をさせていただきます。  今日、我が国の景気は企業のリストラや求人の悪化、個人消費の低迷などによって回復の兆しが見えず、将来への不安が大きくなっています。観光面においても、旅行する人たちは国内よりも比較的旅費の安い外国に出かけ、国内旅行も低迷をしております。我が宮崎県は昭和三十年代には全国でも有数の新婚旅行のメッカとなり、大勢の新婚さんや観光客でにぎわったという話を聞きます。現在は、宮崎をリゾート地にと開発が進められたフェニックスリゾートは破綻をし、閉鎖に追い込まれました。今は何とか経営が引き継がれていますが、経営状況はどうなのでしょうか。ただ、今のシーズンはプロスポーツのキャンプが県内各地で行われており、特に宮崎市内のホテルでは、キャンプ見学の客で満室に近い状態が続いていると先日報道されておりました。  都城市も観光客の誘致をと、いろんなイベントや祭りを取り組まれていますが、観光客数は減少してきているようです。本市では観光開発をと、第四次都城市総合計画のもと、都城市観光開発懇話会によって都城市観光開発計画が平成十四年一月に策定をされています。この計画を見ますと、市内を大きく四地域に分けて計画をされています。今回、この質問をするに当たり、先日、四地域の一つである関之尾公園に足を運んでみました。  関之尾・母智丘地域については現在、くまそ広場の整備や関之尾公園の田園空間整備事業が進められています。訪れた日は季節柄か午前中だったせいか、二時間ぐらいの間に乗用車六台、マイクロバス一台、バイク一台が土産店の前の駐車場に来ておりました。今年は水量も多く、滝からは水しぶきがあがっています。つり橋が整備され、甌穴の上には潜水橋がかけられ、緑の村もきれいに清掃がされております。滝の下流は田園空間整備事業によって工事が進められており、既に小さい子供たちでも水遊びのできる小川がつくられ、きれいな休憩のできる広場も完成をしていました。今の季節は椿が咲き、ウグイスやメジロなど小鳥がさえずっており、のどかな憩いの場になりつつあります。この事業が完成をしますと、滝が眺められるのはつり橋などの上からだけでなく、滝の下の方からも眺められるようになるということでPRを進めていけば、観光客も増えるのではないかと思った次第でありました。  ここで産業部長にお伺いいたします。  この都城市観光開発計画は始まって、まだ二年しか経過をしていませんが、関之尾・母智丘地域を初めとする四地域の開発計画の進捗状況についてお伺いいたします。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) (登壇)それでは、森重議員の御質問にお答えしたいと思います。  議員の方からもおっしゃられましたとおり、平成十四年の一月に観光開発計画を策定いたしておりますが、これは議員もおっしゃいますように観光客が目減りしたと。そういった形の中で今後どういった魅力ある観光地づくりを進めるか。そういった形での開発計画を策定したものでございます。母智丘関之尾地区につきましては、議員の方からもおっしゃられましたように県営の田園空間整備事業を活用した整備が進んでおるところでございます。まず、十四年度までに歩行者専用遊歩道を併設した南前用水路の整備が完了したのを初め、関之尾公園内に潜り橋や施設案内板等も整備をされてきたところでございます。平成十六年度までに南前用水路と農業集落道の整備が完了の予定でございます。  それから、もう一つの地域でございます霧島山麓地域についてでございますが、当地域の持つ自然と、そこに暮らす人々が織りなす農村風景を生かしたグリーンツーリズムの推進により、田舎を売り物にした観光資源の開発に努めておるところでございます。  それから、もう一カ所につきましては金御岳地域でございますが、ここはハンググライダー大会の開催やサシバの観察会、これに加えまして地区住民の方々が新たに魅力づくりといたしまして紅葉樹の森づくりを進めておられるところでございます。なお、今、建設中でございますが、林道サシバ線の開設とともに着実に前進しているという状況でございます。  それから、中心市街地についてでございますが、民間のそういったハード面も含めまして、要は整備が進む中、市街地観光の中心となる魅力ある個店づくり、こういったものを今後、中心市街地活性化基本計画の中で検討をしていくことになるかというふうに考えております。  以上でございます。(降壇) ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) それぞれの進捗状況を御説明をいただいたところでありますが、関之尾の整備は十六年で完成というようなことのようでありますが、非常にきれいになりつつあり、久しぶりに訪れてみましたら、立派になっていて驚いたところでしたけども。  この開発計画策定に当たって調査・協力をされた株式会社二宮都市研究所の二宮氏が、このように書いておられます。「観光集客には二つのタイプがある。あんこ型集客とドーナツ型集客があり、あんこ型集客とは、その地域の周辺の比較的近い範囲から人々を呼び込むタイプ、ドーナツ型集客とは、遠く離れた地域の人々をターゲットとして呼び込むタイプがあり、これでいくと観光地としての都城市は宮崎県、鹿児島県を中心とした身近な地域からの集客が主体となっている典型的なあんこ型集客タイプになっている」というふうに報告をされていますが、私は実際はドーナツ型かなというのを感じていたところでしたけれども、近場から訪れるというようなことのようであります。  観光客の入り込み数については全体的には年々減少をしてきているようでありますが、関之尾公園だけを調べてみますと、平成十一年に十一万九千人、平成十二年に二十一万一千人、平成十三年に二十三万六千人というような、そして平成十四年には二十四万人と増加しているような状況もありますけれども、この関之尾滝、以前は県外からの客を乗せた観光バスが宮崎市内から高速道路を使って都城インターで下りて十号線、そして松之元から乙房を通って関之尾に寄らずに霧島温泉郷に直接行くというコースが多くありました。関之尾滝を素通りという状況がありましたけれども、最近はこれが関之尾に寄るようになったというふうにお伺いをしているところであります。特に最近では滝から発生するマイナスイオン効果というのがよくブームになっていますけれども、こういったことも効果となったのかな、それとも飲料水のコマーシャルによって紹介されたことによって大きく、これも影響があったのではないかなという言い方も皆さん、されているところであります。  そこで、部長に再度お伺いしますが、この計画でありますけれども、今、四町との合併が論議をされているわけでありますけれども、一市四町で合併をしますと、桜祭りが二カ所になるとか、そういった状況も出てくるわけでありますけれども、この地域の開発計画が合併によって変化が出てくるのかなというふうにも感じているところでありますけれども、部長はどのように、この合併によって変化が出てくるか。お考えがあればお聞かせ願いたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) 先ほどの答弁の中で訂正がございますので。先ほど、十六年度までに南前用水路というふうに発言したそうですが、北前の間違いでございますので訂正方、よろしくお願いいたします。  それでは、ただいまの質問の内容ですが、北諸四町との合併に伴って、観光開発の見直しにつきましては現在、五つの市町で担当者による都城北諸合併協議会の中に企画専門部会というのがございまして、その中に観光分科会というのが設定されております。そういった、その分科会の中で、まず担当者によって十分な検討をした上で協議会の方まで最終的には持っていくと。そういった考え方の中で進めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) なかなか難しい状況も出てくるんではないかなと思いますけれども、十分な協議もお願いをしたいところであります。いろんな行事等についても重複するような部分も出てくるかと思いますが、お願いしたいと思います。  次に、ちょっと関之尾公園にこだわりますけれども、つり橋の工事が終わって立派な橋になっておりますけれども、私が感じたんですけども、高齢の方や子供連れのベビーカーを押した方とかが、なかなか立派なつり橋まで行けないという状況がありますけれども、歩道も岩が出て自然のまま、そのまま生かされているという状況がありますけれども、環境を考えたとき、どうかなというのがあるんですが、こういった声はないものですか。例えば橋まで行けるように、杖をついてでも、つり橋まで行ってみたいがなというような声はないものかですね。そういった工事といいますか、そういう考え方はないのか、お伺いしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) 基本的には関之尾滝のバリアフリーについての考え方だろうと思うんですが、御存知のとおりですね、滝の立地条件から判断しまして急傾斜地が多く、大変難しいような状況でございます。本来の入り口である駐車場側からはスロープが設けてはあるんですが、急な坂となっておりまして、車いす等では一人では、なかなか難しいかなと。そういった介添えの方々がいらっしゃれば、滝展望台までは行ける状況にあるのかなというふうに考えております。  もう一つは、緑の村側からのつり橋への道はあるんですが、ここも段差等がありまして一人での行動というのはちょっと難しい状況にあると。障害を持たれた方には大変厳しいところになっているのかなという感じはいたしております。ただ、こういった自然の開発と利便性を考えた場合に、どこまでそういうバリアフリーをしたらいいのか、その辺は議論を呼ぶところではないかというふうに認識をいたしております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) ありがとうございます。私も同感であります。環境を壊してまで無理やりつくるべきかというのも考えているところでありますが、せめて展望台ぐらいまでは車いすぐらいでも行けるようにできないものかなというのを感じたところであります。難しい面でしょうけれども、今後考えていただければというふうに思います。  それから、年間行事としていろんなイベント、スポーツイベント、それから祭りとたくさんの行事が予定をされているところでありますけれども、どういった催しを計画されているのか、十六年度で。お伺いしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) それでは、十六年度の主な観光イベントについてお話ししてみたいと思います。  今年も五月には早水あやめまつり、八月に箸感謝まつり、それから十一月にハンググライダー大会とスカイフェスタ、それから三月にもちお桜まつりと弓まつり、こういったものを予定をいたしておるんですが、特に中でもスカイフェスタは二年に一回ということもございまして、規模を拡大して飛行ショーを中心としたものとなりますので、市内外からの多くの皆様にお出かけいただけるものと期待をいたしているところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) ありがとうございました。年間行事として組まれているということですが、私はイベントとか祭りの入り込み数について、ちょっと過去を、どのくらいかというのを調べてみました。これは決算書の中から抜き出したものでありますけれども、もちおの桜まつりでありますけれども、平成十一年には、これは年度でですから、平成十一年度決算の分でですけれども、もちおの桜まつりが五百万円の補助金で十八万人、十二年度が二百九十万円で十六万人、十三年度が四百万円で十六万人、十四年度が五百万円で十四万八千人というような数字が出ています。また、早水あやめまつりも毎年百万円の補助金で十四年度が一万一千人というようなことであります。それから箸感謝まつりでありますけれども、これが十二年度、十三年度、十四年度で百四十万円で三万人であります。そして南九州ハンググライダー大会、これが十一年度、十二年度が三十万円で、十一年度が千人、十二年度が五百人、十三年度が千人で、四十五万円ですね、十四年度が四十五万円で千人というような数字が出てきました。  そこで、このスカイフェスタin都城でありますけれども、これが隔年で実施をするようになったということで今、説明をいただいたところでありますが、平成十一年には都城スカイブロッサム99という名称であったようであります。そして平成十二年には都城スカイブロッサム、十三年にはスカイフェスタ、十四年にはスカイフェスタin都城と。呼び方も毎年変わってきているようであります。気になったのは予算なんですが、予算と客数なんですけれども、平成十一年には一千五百万円でありました。観客数五万五千人です。平成十二年には二千三百万円、観客数七万人。平成十三年には二千万円、観客数一万人。平成十四年には二千二百万円、一万人というような数字になっております。昨年はスカイフェスタin都城熱気球大会ということで、予算は二百万円組まれていたわけでありますけれども、観客はどのぐらいだったかは、ちょっとお聞きしておりませんが。  今回、予算計上されたスポーツイベント事業としては三千二百八万四千円が計上をされております。内訳としましては都城弓まつり全国弓道大会が六百六十万円、都城ハンググライダー南九州大会開催費補助金が四十三万五千円、スカイフェスタin都城開催費補助金二千五百万円となっております。スカイフェスタin都城の観客数は、ここのところ増えておりません。当初だけで、十一年、十二年が五万五千と七万人であって、あとは一万人というような状況があるわけでありますけれども。予算的には二千五百万円という非常に大きな金額となっています。確かに隔年というようなことを言われているところでありますけれども、熱気球大会が二百万円というようなことでしたから、それを考えると、このスカイフェスタin都城というのは大きな事業ということで、ただ観客数は一万人足らずというようなことですから、事業的にどうなのかなというのを感じたところであります。できましたら、この内容を詳しくといいますか、わかれば、お教え願いたいと思いますけれども。よろしくお願いします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) スカイフェスタでの補助金額が相当高いと。それで効果があるのかという御指摘かと思うんですが、基本的には平成十一年度まではバルーンピアとスカイブロッサムという形で、二つの事業を毎年実施をしてきておりました。その内容といたしましては、先ほど千五百万円とおっしゃいましたけれども、バルーンピアで九十五万円程度、それからスカイブロッサムで一千五百万円程度、一千五百九十五万円で実施してきておったわけですが、平成十二年度からバルーンピアとスカイフェスタ、スカイブロッサムをスカイフェスタと名前を変えて、交互に開催したらどうかと。そういったようなところが出てきたようでございます。  それで十二年度からはスカイフェスタという形で二千五百万円、それから十三年度にバルーンピアということで二百万円、二カ年で約二千七百万円の支出をいたしておりますが、毎年そのバルーンピアとスカイブロッサムをやっておったときが一年間で一千五百九十五万円でしたので、これを二カ年分足しますと三千百九十万円の支出ということになります。それを単純に計算しますと、交互開催することによって四百九十万円程度は減額をしたところでございます。  二千五百万円の支出の中で、なぜこういう形で高い費用がかかるのかということに関しましては、スカイスポーツは特に飛行ショーの開催できる箇所というのが全国的にも限られておるというのが一つ。それから他のイベントに比べましてインパクトが強いと。それからもう一つは情報発信力が他のイベントからすると圧倒しているんじゃないか。そういったことを念頭に、飛行ショーに対しましては国際的な方々を招聘するということもございまして、非常にそういったところからすると、通常からしますと割高になってくるのかなと。ただ、そういう国際的な方々を呼ぶことによって、また人の集まる人数も違ってきております。  先ほど、バルーンピアで十三年度二千万円とおっしゃいましたけれども、十三年度はバルーンピアだけで二百万円ということでございますので、その観光入り込み客としては、だから、交互に七万人とか一万人とかという形で変化はしておりますが、そういうことで御了解をいただきたいと思います。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) 財政が厳しいという中で、観客数も減っているのに、この二千五百万円というのは大きいんじゃないかなというのを、隔年にしても、というのを感じたところです。  ただ、情報発信というようなことですけれども、インターネットで検索しますと、スカイフェスタで検索しますと、都城市は引っかかってきません。都城市のイベントはですね。それぐらい、まだまだ、どうかなというのを感じているところであります。それに、確かに、何といいますか、航空ショーみたいな感じになって危険性も伴うわけでありますけれども、少し細めたらどうかなというのを感じたところであります。今後もどのように考えられていくのか気になる部分でありますけれども、できるだけ経費のかからない方向で開催をしていただきたいというふうに考えております。  それでは次の質問をしていきたいと思いますけれども、今、先ほども申し上げましたけれども、宮崎市内、それから県内各地で二月から三月にかけてスポーツ選手のキャンプや合宿が誘致されて取り組まれているようでありますけれども、都城市においても全日本のバレーの合宿があるというようなことで今、来ていらっしゃるようでありますが、こういった呼びかけは行われている、努力されているとは思いますけれども、なかなかこういった来られないというのがあるんですが、呼びかけはされているのか、どういった方面に呼びかけされているのか、あれば、お教え願いたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) 基本的にはスポーツイベント関係で、そういったスポーツ選手を育成、そういうキャンプみたいな形でのお願いといいましても、寒さの関係もございまして、なかなかそういったものについては呼べないのが現状でございますが、以前は巨人の二軍の方が都城市でキャンプをされた経緯もあるんですが、やっぱり海岸端へということもございまして、なかなか思うようにいってないのが現実でございます。そういった中で屋内的なそういったものは十分呼べるのかなという感じはいたしております。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) そうですね、なかなか寒さが、自分たちではあんまり寒いとは感じないんですけれども、外の競技というのはサッカーあたりが、できたら誘致できたらいいのかなというふうにも考えてますけれども、そうなると競技場、練習場とかですね、整備が必要になってくるかなというふうに感じております。今後もこの誘致については、こういったキャンプの誘致等に努力をお願いしたいと思います。  それでは、グリーンツーリズムの取り組みについてということでお伺いをしてまいります。この質問をするに当たり、私ども社会・市民クラブでは、先月でありましたけれども、グリーンツーリズムの先進地でもあります大分県宇佐郡安心院町を訪問をさせていただきました。ちょっと話をさせていただきたいと思います。この「あじむ」というのは、安心の安に、心に、院ですね、「あじむ」と読みますけれども、ここは人口が約八千人、高齢化率が三四%、主な産業は農業で、米、ブドウを中心に畜産、野菜、花きの複合経営で盆地の町となっています。別府市からは路線バスで約一時間の位置にあります。私たちは役場で担当の方に話をお聞きしました。  この町のグリーンツーリズムの活動開始の背景には、農家が従来からの生産農家だけで成り立ちにくくなっている状況を認識し、意識改革をして農業、農村、田舎だからこそできることに取り組もうとの考え方を背景に平成十四年、農家中心の八名でアグリツーリズム研究会というのを組織されたようであります。そして勉強会を重ねられたということでありましたけれども、しかし、農家だけでの問題ではなく、全町的まちづくりとしてとらえて、農村の未来のためには職業や年齢、性別を超えた連携が必要であるという考え方に立って、安心院町グリーンツーリズム研究会と名称を変更されて、平成八年三月に三十名ほどでスタートされたようであります。これが七年たった平成十五年四月には三百八十名の会員となったというようなことであります。  この理念としていくつか言われておりました。健全で楽しい日常生活を送る中で、外から人々を迎え入れられることのできる農村経営を求める。もう一つには、都市消費者と農村の生産者の対等な交流により共生の道を探る。次に、農業を含めた産業・福祉・文化・教育・景観などを総合的に取り組み、農村全体の活性化と自立を目指す。次に、閉ざされた農村というイメージを払拭し、農村女性の地位向上や自立を目指す。次代を担う子供たちに夢を与え、農村に誇りを持たせたい。最後に、心の洗濯に訪れる人々との交流によって、精神的かつ経済的効果と農村安心院の価値を高める。というふうにありました。  農泊という言葉はあまり私どもなじみがなかったんですが、農家に宿泊する農泊ということであります。農業を体験しながら、ホテルでもない、旅館でもない、民宿でもない、普通の農家に宿泊することであります。安心院町では現在、農泊体験のできる農家は十五軒で、平成八年度には利用者が百人であったのが、平成十二年度には九百人、そして平成十四年度には約二千五百人を受け入れておられて、利用者が着実に増えているということであります。  また、平成十四年からは中学、高校の修学旅行も受け入れられております。体験としては田植えや稲刈り、わらこづみ、ブドウの収穫などが行われているようであります。ほかにグリーンツーリズム研究会では年間の行事として、先進地から講師を迎えての講演会やヨーロッパ視察研修、わらこづみ全国大会などの行事が行われているということでありました。私たちも実際に農泊を体験をしてきました。そこでは自家製の食材を使った料理が出されて、そこの御夫婦と一緒に食事をしながら、グリーンツーリズムについて語り合ったところでありました。  そこの主人は、この活動により地域住民も、グリーンツーリズムはない物ねだりでなく、農村にあるものを生かすことによって、その価値があることに気づき始め、地域への誇りや自分自身の輝きといった精神的な潤いをもたらしていると。特に活動にかかわる女性や高齢者は生き生きとしてきており、農村を舞台として、あるがままの農村生活を味わってもらうと。また、農村に住む人々が主役のツーリズムを実践していくために施設建設、開発の必要がなく、地域資源を守り、生かすまちづくりができると。熱の入った話が非常に印象的でありました。本当に私たちも命の洗濯をしたような気持ちとなったところでありました。
     ちょっと報告のようになりましたけれども、ここで産業部長にお伺いをいたしますが、先ほどの観光開発計画の中の霧島山麓地域でのグリーンツーリズムの取り組みということでありましたけれども、庄内、西岳地区を中心としたグリーンツーリズムの取り組みが進められているということでありますけれども、このグリーンツーリズム総合推進事業で、体験型観光の推進に要する経費として今年度が百万円、十六年度は百八万一千円が予算に計上されているところでありますが、これまでのこのツーリズムの取り組みと今後の計画、将来像についてお伺いをしたいと思います。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) 先ほどの質問の中で、県のスポーツ関係で、どういった推進を図っているのかということが漏れておりましたので報告をさせていただきます。  県のスポーツランド推進協議会と一体となりまして、内容的にはバレー、サッカー、ラグビー、そういったところをターゲットにいたしまして、福岡、大阪、名古屋方面へ、そういったお願いに行っているそうでございます。以上、補足をさせていただきます。  それから、ただいま御質問のグリーンツーリズムの推進でございますが、これにつきましては、見る観光からする観光へと需要が高まる中、昨年の八月に庄内、西岳地区の地域活動団体や地元商工会、それから農業関係団体、観光関係団体の推薦を受けました十名からなる都城市庄内・西岳地区グリーンツーリズム推進協議会を立ち上げたところでございます。これまでに四回の協議会を重ねていただきましたが、この間にグリーンツーリズムの先進地で知られる、先ほど議員からもおっしゃいましたように安心院町への研修視察や、同町で農家民泊を経営されている方を招いて研修会、田舎の風景を創出するためのわらこづみ等を実施してきたところでございますが、また、さまざまな体験メニューを提供していただく地元協力会員の開拓にも取り組んできたところでございます。  その結果、現在までに二十七の個人、あるいは企業、グループ、そういった方々に登録をいただいております。霧島山麓ゆったり体験観光というのを一つのキャッチフレーズとしたもので、ものづくり、農作業、散策、この三つの部会に組織化することも一応できたところでございますが、今後は旅行エージェント等による検証も進んでおりますので、こういった形で今後、庄内、西岳のいいところを検証しながら売り出していきたいなというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) グリーンツーリズム、スローライフ、スローフードという言葉が最近はやってきていますけれども、これも本当にゆっくりと何か事業を進めていかないと、一挙にやってしまえば、ガラッと崩れてしまうんじゃないかなというのを私ども、体験をしまして、話をお聞きして感じたところでありました。当局の担当の皆さん、熱い思いで、このグリーンツーリズムについて質問に当たり話を聞かせていただいたところであります。これだったらいけるんじゃないかなというような、私も感じたところであります。  特に、先ほど安心院町の話を申し上げましたけれども、特に高校生の都会からの修学旅行の受け入れをするということでありましたけれども、特に最近、農泊をしたところの主人が言われたのは、化粧をした女の子が帰り際に、もう黒い涙を流しながら帰って行ったというのが非常に印象的だったというふうにおっしゃっていました。非常に、この修学旅行も問い合わせが増えているというようなことで、大阪あたりから、例えば五日間であれば二日間を農村体験をして、あとはほかの観光地を巡るとか、そういった取り組みをされているというようなことでありました。  本市においてもいろんな考え方があるようであります。例えばウエルネスグリーンヒルを使ってとか、霧島ロイヤルホテルを使ってとか、そういった方法もあるじゃないかということも、ちょこっとお聞かせをいただいたところでもありました。今後ぜひ、この取り組みも強化をしていただきたいというふうに要望したいところであります。  次に、施政方針に観光協会の事務局体制の強化というようなふうに書かれてありますけれども、具体的にはどのように取り組まれていくのか、お伺いいたします。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) お答えいたします。  基本的には、観光協会の独自性を高めるために十五年度から取り組んだものでございますが、一応、観光協会を平成十八年度には法人化をしたいということの中で、その支援策として専任の事務局長を置くと。そういった、置くことによる人件費等の補助をしていこうと。これについては一応十八年度を限度といたしておりまして、十八年度からは法人化をしていきたいということでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) 法人化をしたいと。十八年度から法人化をしたいということで強化ということでありますが、観光協会のホームページがありますけれども、これも市のホームページと一緒で都城市の顔でもあるわけでありますけれども、このページ、最近では三月六日に更新をされておりますが、この更新をされる前は一月半ばでありました。新年のあいさつが最近まで出ておりました。これも予算等の関係もあるのかなというふうに私は感じたところであります。いい仕事をするためには、労働条件の整備も必要であるかと思いますので、ぜひ今後とも行政と観光協会の連携をさらに強めていただきますように要望したいと思います。  次に、観光ガイドサービスの充実を図るというようなことで、予算に六百三十五万六千円が計上されていますが、具体的にはどのような事業なのか、お知らせください。 ○議 長(福留一郎君) 産業部長。 ○産業部長安田良信君) お答えいたします。  これは県の緊急雇用対策事業の助成を受けて、平成十二年以来実施をしておりましたウエルネススポークスマン養成・派遣事業、この事業と、もう一つはアウトドアコーディネーター事業というのがあったんですが、これを一本化したもので、一応五名から六名に一名増の雇用者の増を図ったところでございます。基本的には六カ月一名という換算での五名と六名でございます。  それから、この増員によりまして、一名増員ですが、四季を通じまして関之尾の魅力を伝えることができる人員の配置が可能となったと。母智丘・関之尾地域への集客に大きく貢献できるものと期待をいたしておるところですが、また機動力の増強にもつながり、高千穂牧場やウエルネスグリーンヒル、霧島ファクトリーガーデン、道の駅とも連携を密にすることができるのではないかと。それとグリーンツーリズムを中心とした体験型観光のPRも含めて、きめ細かな観光案内業務を提供することができるのではないかと。少しでも都城市に滞在する時間を確保して、楽しんでいただけるものと期待をいたしておるところでございます。  以上でございます。 ○議 長(福留一郎君) 森重政名議員。 ○(森重政名君) 観光ガイドサービス、関之尾、グリーンツーリズム関係の案内というようなことで、取り組みというようなことでありますが、私はここで、特に先ほど申し上げました関之尾に行って気づいたのでありますが、関之尾滝の見えるところに観光案内板が立てられておりますけれども、昭和三年に国の天然記念物指定、昭和三十三年には県立母智丘関之尾自然公園指定、平成元年には日本の滝百選入選と掲げられておりますが、甌穴はフランスのポンデスールより大きく世界一であると。地質学者の権威者は称賛しておられるというようなふうに書かれています。また、滝に伝わる物語としてお雪の話や前田用水路の歴史もあるわけでありますけれども、どうしても観光バスで訪れられる皆さんはガイドさんの案内もあるかと思うんですが、最近はガイドさんのつかない観光、マイクロバスなんかでも結構多いようでありますが、そこでガイドサービスを行ってはどうかなというのを、もっとPRしてはどうかなというのを感じたところでありました。団体であれば前もって予約を受けて、案内をするというような方法もとれないのかということを考えたところです。歴史の好きな方とか、ボランティアでやってもいいよというような方もいらっしゃるようでありますので、そういったことも取り組みをされてはどうかなというふうに感じたところであります。  また、先ほどのお雪の話でありますけれども、これは最後に二人をしのんで恋人同士で雄滝、雌滝に酒を流すと心は結ばれるという話がありますけれども、これに酒を用意をして、カップルにやってPRしてはどうかなと。必ず結ばれるというようなこともアピールできるんじゃないかなというのを感じたところでありました。  ちょっと、くどくどと申し上げましたけども、これをもって質問を終わりたいと思いますが、非常に今月、弓道全国大会や桜まつりを目前として、お忙しい中を答弁いただきましてありがとうございました。 ○議 長(福留一郎君) 以上で、森重政名議員の発言を終わります。  お諮りいたします。  一般質問者があと六名残っておりますが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議 長(福留一郎君) 御異議なしと認めます。  よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。  次の本会議は、十五日の午前十時から開くことにいたします。 ◎延 会 ○議 長(福留一郎君) 本日はこれをもって延会いたします。 =延 会 十五時十四分=...